■サイズ | ■仕様 |
W840×D130×H2800 図面参照 | 枠:SUS・HL曲げ加工 扉:ST曲げ加工焼付け塗装仕上げ |
■備考 | |
作図解説
飲食店や食品売場の設計において、何が難しいかというと、設備などが関係する水廻りの厨房部分の作図です。特に、客席と厨房との境界ラインに設けたカウンターや厨房スタッフの出入り口などには、耐水性と不燃性の両方が必要になります。
そのため、納め方がどうしても複雑な構造になってしまうことも、少なくありません。また、使用する下地材も必然的に金物が多くなってきます。
そこで、今回は食品売場に設置したスチールドア(SD)の作図事例としてご紹介します。
この図面は、食品売場の厨房への出入り口に設置したガラリ付きの鉄扉で、建具上部には、排煙処理のためにスチール製のガラリが付いてます。ガラリを含めた枠の高さは、天井と同じ2800mmとなるので、相当の重さになります。
そのため、開口補強用に上部と左右に60mm×60mmの角パイプを溶接にて固定しました。
開口枠は、建具の部分とガラリの部分とで形状が異なっているため、平断面図を2箇所描いています。(詳しくは拡大した詳細図をご覧下さい。)
建具の裏面には、建築工事で27mm厚のタイルを貼ることになっていましたから、ヒンジには重量用タイプのピアノ蝶番を選びました。また、建具本体の重量を考慮してドアクローザーの取り付ける必要がありました。
しかし、従来のドアクローザーでは、売場側にしか取り付けられない事が判明したので、建具に内蔵できるコンシールドを採用しました。
納めのポイントなる部分を拡大詳細図として描いていますので、確認してみてください。より理解出来ると考えますが、いかがでしょうか?
ガラリについては、ごく一般的なも仕様となってますので、今回の事例を参考にして下さい。
その他、この事例には、スチールドアを描くに当たって大切なことが多くあります。例えば、開口補強金物と枠との取り合いや、仕上の見切り方などは、今後の設計に大きく役立つところです。

ですから、初心者の方はしっかり覚えておいてください。いざという時に大変便利と感じるはずです。以下は、スチールドアに取り付けるドアハンドルです。
レッスンポイント
スチールドアは、木製建具と違って、事前に細かい寸法取りをシビアにしておかなければなりません。
それは、現場施工時に調整出来るところが、木製建具に比べて極めて少ないからです。そのため、作図上で、しなくてはならないことは、開閉シュミレーションです。
尚、スチールドアのほとんどは、工場での製作となります。まあ、あたり前のことですが、設計者の中には、こういったことも知らない輩が多いのも事実です。
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