■サイズ | ■仕様 |
W600×D600×H2800 図面参照 | 本体:t=8mmクリアガラス スライド扉:t=8mmクリアガラス その他、一部に両面ミラーシート貼り |
■備考 | |
20.04.23更新 |
背景
VMDなんて言葉が聞き慣れてきたとき、やっと関東の有名処の百貨店が本気でヨーロッパを意識した時代?だったように感じます。過去には、ショップの店頭にインパンクとある意匠やビジュアルでディスプレーを演出することがありました。
そんな私も、今やデザイン分野から遠く離れ、実施設計をやっているなんて当時はそんなことを考えもしなかったように思います。なんてね!
作図内容
ぱっと見、凄いと感じた人はかなりむかしに活躍した同業者の方だと御推測しますが、私もこの作図を見てここまでする勝手感じもしました。
が、スケッチを頂きそれを図面化するのですから、文句か二の次に当時はせっせと仕事を進めていました。他だ、今見ても「金のかかる」時代だったのでしょう。銀座ですからね!
さて本題に入りますが、この作図事例は、みての、見ての通りショーケースであり、ゴージャスなディスプレーボックスです。
特徴は、内部の商品を取り替える際に、正面のガラスを引き戸のようにスライドさせ開閉するところにあります。天井までの高さがあるので、大掛かりな作業と感じますが、作図の方は、いたって簡単でした。
姿図は、最初の図面で理解出来るので、ここはその断面図を見ていただきます。(上記図面参照)ガラス用の引き戸レールを使用しているだけなので、シンプルな収めとなっています。
ただ、このレールは、開口枠ありきで設計していますので、最低でも振れ止め用のガイドが必要になります。そこで、スライドする側の脚元にLアングルを床面に固定し、スライドする距離も全開放せずに 50mmのカブリを付けました。
より安全に開閉させるために、戸当たりも取り付けた方が理想的です。しかし、取り付け箇所が床面に限定され、お客様がこの戸当たりに、仮にもつまづいて怪我をされる可能性もあります。
わかりやすいように展開図に戸当たりを取付るのに、理想的な場所をマーキングしておきましたので参照下さい。(トップの図面参照)結果、レールに付属しているストッパーだけで対応する事になりました。
続いてはスライドする面以外のガラスについてです。取り付け方法としては、ステージと天蓋に溝加工を施し、ケンドン式にて固定しています。
また、左右のガラスには内部を少しでも広く見せるため、ミラーシートを貼っています。左右の前面にミラーシートを貼ればより効果的なのですが、意匠に関わる所だったので200mのみとしています。
作図の注意点としては、天井までの高さがあるガラスを使っているので、災害時の対策として飛散防止フィルム貼りの指示はしっかりしておいてください。
後記
今回の事例に似通ったビジュアル資料が、見当たらなかったので当時の仕事仲間に連絡したら、こんな写真を送ってくれました。
これである程度の理解は出来ると感じます。良すぎますね。今でも活躍できそうな什器でしょう。
尚、当時のレイアウトも見つかりました。図面上で赤でマーキングした箇所が今回の作図事例の什器です。上の写真と下の平面図を見比べることで、主導線が分かります。
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