サイトアイコン 図面屋.com 店舗設計詳細図「虎の巻」

折れ戸をうまく使った売場内ストックケースの作図事例

ストックケース
三越銀座店 5F_2010.10
■サイズ■仕様
W1200×D600×H2583
図面参照
本体:シカモアウレタンCL仕上げ
ガラリ枠:スチール角パイプ組み焼き付け仕上げ
ガラリ:スチールFB焼き付け仕上げ 
■備考
17.12.15更新 

作図説明

今回の作図事例は、10年近く前に銀座の百貨店で作図のフォローをしていたときの図面です。

売場では無くてはならないストックケースですが、容積がそれほどないので、お直し商品の収納や、お客様のお取り置き商品などを管理する場所にも活用されます。

それでは、今回の「キモ」となるものとは、何でしょう。実は、毎度お目にかけている建具に有ります。

普段は片開きの建具なのですが、店舗のスペースを考えて折れ戸式にした事例でも有ります。

開き戸では扉が邪魔になって動線的に問題があったり、預かりケース前のスペースを有効に使いたい等の理由で折れ戸式を使う事があります。

作図的にもそれほど難しくは無いので、珍しい事例と理解してしっかり覚えてください。
以下の写真は、トップページの図面で実際に使用している吊りレールとローラーです。(品番指示有り)

※この画像はスガツネ工業株式会社様のホームページから引用しています。

納め的にはこの吊りレールとローラを使用するのですが、引き戸と殆ど同じ考え方です。唯一違うところと言えば、ローラーの軸が回転るす事と建具に丁番が付く事ぐらいですね。

ただ、レールを吊る天板はしっかりとした強度を持たせておかなければなりません。少しでもレールが曲がったりすると折れ戸はすぐにそこで引っかかる難点があるからです。

マンション等のクローゼットでは定番になっている折れ戸なので、一度実物をご覧になって見てください。

どんな構造で開閉するのか、吊り元は強度があるのかなどを検証してみてもいいでしょうね。

次に、以下の作図をご覧ください。

部分詳細図

預かりケース内部に取り付けている天袋を見てみると、引き違い戸になっていますね。 これは折れ戸を全開にした時に天袋の中身をお客様から見えないようにする為です。

そして、向かって左側にはコロシボックスを設けています。

これにも理由があり、折れ戸がたたまれた時に、引き違い戸と被らないようにする為なんです。

同じ事が足下の抽斗にも言えるので、左側にコロシボックスを設けています。

 
最後に預かりケース上部にあるガラリですが、排煙用と思いがちですが、売場環境デザインが反映されたものであって、それが一部にも施されているとお考えください。長々とありがとうございました。余田和でした。

あっ!忘れてました。トップ画像に赤でマーキングしたカ所の手じゃくりは、要りませんので、よろしくお願いします。

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