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《ショーケース》文具売り場に特化されたガラスケースの事例

シンプルで使いやすい機能

2012年というと百貨店の仕事や、スーパーの仕事で私生活はボロボロって記憶がありますね。

忙しくて全く休みの取れない身体でしたから。

そんなときに、某百貨店で製作什器として描いたのが以下にある図面です。

ルール上、作図を一枚にまとめたので、非常に見にくくなってます。

今回は、この什器図の必要な部分を抜粋して説明しようと考えてます。

シンプルで使いやすさを感じるガラスショーケースの全体図を読み取ってください。

■サイズ■仕様
W1200×D600×H1000
図面参照
本体:木下地化粧板仕上げ(木目色)
ショーケース:t=10mmミュージアムガラス
■備考
2022.02.25更新難易度:上級編/★★★☆☆

作図解説

さて、今回の作図事例は、博多の某百貨店新規出店?に伴うものでした。

おそらく、文具売り場の実施図面を手掛けていた時の図面です。ちょっと手の込んだ一般的なショーケースとご理解ください。

ただ、腰部は個性も必要なので意匠を施しているようです。

当時、はやったモザイクタイルをガラス越しにうっすらと見えるという前代未聞のデザインでした。

おまけに、モザイクタイル面にLED照明を当て、光の演出をして意匠を際立たせるデザインです。

これには、さすがに頭が下がる思いでした。

私の方は、ただ納め図をつくるため、一生懸命考えるだけですからこれといった苦労は感じません。

しかし、生みの苦労ってきっと大変でしょう。

ここで、この素晴らしいショーケースの断面詳細図を見ていただきましょう。

特に腰部をしっかり見ておいてください。

作図並びに、納め図については、これといった難しさはありません。

有るとすれば、上部の引き出し式の部分でしょう。

その前にちょっと、この腰部に使用しているガラスについて、お話ししておきます。

実は少し特殊なガラスになっています。

ミュージアムガラスと言って、名前の通り美術館などで絵画を展示するさいに、よく使われているガラスです。

このミュージアムガラスの大きな特徴は、ガラスの映り込みが非常少ない点です。

一般的なガラスと比較してみれば一目瞭然ですので、下記の写真をご覧ください。

参考写真引用元:アートおおがき

向かって左側が通常ガラスで、右側がミュージアムガラスです。左右を比べれば一目瞭然でしょう。

ちょっと話がそれたので、本題の納まりに戻ります。

まず、上部に引き出し式のショーケースについてです。

このようなショーケースの納めは、多く描いてきましたが、概ねこのパターンで処理します。
(商材にもよります)

ですから、基本型だと考えて頂ければ、OKです。

作図ポイント


ポイントとして、まず上の断面図を理解することです。

アクセショップやファッション小物を扱う店舗のガラスショーケースは、このパターンが多いです。

引き出し式の棚を手前に引き出し、お客様に提案できる便利什器とも言えます。

ショーケースの高さは商品にとっても違いがありますが、ほぼこれと同じ仕様となります。

ここでの注意点は、照明用支柱の取り付け位置と固定方法です。

以下の画像に細かい部分まで明記していますので良く覚えておいて欲しいです。

腰部のガラス用溝にかなり近い所で、ボルト固定するので照明用支柱の位置関係には注意が必要です。

以下は、a部詳細図の拡大図ですが、これについては、ショーケースのガラスと照明用支柱との位置関係を描いています。

せっかく特殊なガラスを使っているので、内部はスッキリさせておきたいってことです。

要は、天井からの照明が充分採れないので、ケースないで処理したカタチとなります。

この事例のようにケース内照明が必要な場合は、極力薄く小さなサイズにした方が望ましいです。

そこで、この事例では10mm×19mmのステンレンス製角パイプを支柱にしました。

最後に、b詳細図を見てください。

ガラス腰部に埋め込むガラスの納めを表現しています。

画像にある文字を読み進めて頂ければ、理解して頂けると感じます。

まとめ

今回の作成事例は百貨店の店舗でしたので、3Pコンセント取付が必須となっていました。

仕様もサイズも百貨店が指定したコンセントを取り付ける事になります。

しかし、ものによっては巾木のサイズよりも大きくなってしまう場合があります。

その為、コンセントサイズと仕様などは事前に確認しておく事が必要なので注意してください。

お願い致します!
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