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《ショーケース》アクセショップに適したショーケースの作図事例

什器製作図で厄介なのが、ショーケースと思いますが、設計実務の浅い方には、経験不足もあって、ガラスや照明器具との取り合いなどがあって、難しいとお思いの方が少ないと考えます。

しかし、納まりの要点さえしっかり覚えさすれば、それほど難しくはないと思います。要は理解度の問題です。

すっきりしたショーケース姿図

物件名:ZIPPO 梅田LOFT店_2007.08
■サイズ■仕様
W940×D600×H1000
図面参照
ガラスショーケース:t=8mmクリアガラスFIX
本体:メラミン化粧板仕上げ(アイカAY-281BG
抽斗:メラミン化粧板仕上げ(アイカAY-281BG)
脚:50角スチールパイプ焼き付け仕上げ
(メタリックシルバー)
■備考
Zippoライター専用ショーケース中級者/難易度:★★★☆☆

今回の作図事例は、喫煙具売場で設置したショーケースです。主に店頭での活躍が期待されます。ただ、四方からの視認性も高いので、店舗中央の展開での良いでしょう。

まず、図面とサイズなどを確認してください。今回は、「芯出し」がメインとなりますので、しっかり理解してください。「芯出し」については、以下を参照下さい。

断面詳細図と各スケッチ

まず、上の作図をご覧下さい。断面詳細図、ライタートレースケッチ、スチール脚スケッチが、確認できます。この作図を元に説明していきます。

ショーケースでのメイン部は、やはりガラスショーケースであって、飲食店、物販店を問わずケースのガラスには、基本8mm厚のガラスが、最も一般的です。

しかし、部材を理解してもその納めとなれば、経験が必要です。以下の作図をご覧下さい。

まず、芯出しの前板ガラスを埋め込む際は、その芯出し上部から10mm以上がベストでしょう。作図では、25mmとなっています。この場合、芯出しが引き出し式となっているため補強も考えてのことです。

次に右の作図を見てください。この図は平面詳細図です。ショーケースのガラスのよりを表現してます。ここでは、15mmに設定してます。十分な距離が取れています。

続いて、芯出しを引き出す芯出しとスライドレールについて。スライドレールには、横引タイプと底引きタイプの2種類があります。今回は、底引きタイプを取り付けました。

芯出しとショーケース前ガラスの納め

ここが納めポイント!

引き出す芯出しの見付けサイズは、70mmです。ショーケースですから必ず鍵が必要となり、面付きシリンダー錠を取り付けました。

まず、見付けサイズを決定する上で、このシリンダー錠の前面部分のサイズと芯出し底板に、十分な板厚を確保出来ているかのチェックします。

芯出しの底板は耐久性なども考えて、少なくとも15mm以上は欲しいです。ここでは、20mmとってます。

面付きシリンダー錠部分の有効サイズは、凡そ40mm前後なので、底板の厚みと合わせると55mmとなります。

この事例では地板に、鍵部分を納める仕組みなので、この部分のサイズも計算すると芯出し見付は、70mmというサイズになるのです。

スライドレールのタイプ変更や、ケース底板と地板の厚みを調整して、見付けを小さくしたとしても55mmが限度でしょうね。

その他、ショーケース下の機能面については、引き出し、開き戸などありますが、これらに関しては、様々な什器図面で見ることが出来ます。

上の断面詳細図を見ていただいても、特に難しい点はありません。

ただ、今回の作図事例は、ZIPPOライター専用なので、引き出し内部にライター専用のトレーを設置しています。

まとめとして

今回の作図事例は如何でしたか?ちょっと難しかったかもしれませんね。実際、私も納めについては悩みもって描いていました。

ショーケースって、やはり厄介です。今回のように、ガラスケース、芯出し、スライドレール、鍵といった不可欠な要素が絡んできます。

これらの取り付け取り合いを上手く調整しなければ、製作図は完成しません。
確かに難しい部分は多々ありますが、これも経験を積めば、いろいろなパターンのケース図面を描くことが出来ます

今回の事例もそうですし、このサイト内にも同じような什器事例があります。基本となる各寸法を、頭の中に叩き込んでおけば、あとはその応用で済むようになります。頑張ってみてください。余田和でした。

ちなみに、こちらのショーケースは下記店舗にて設計したものです。

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