邪魔な柱巻きを旨く活用した成功事例とは
今回の作図事例はいつもと違って、三種類の什器をレイアウトした柱巻きの作図事例です。
作図解説
この作図事例は、柱の左右に設置したのショーケースとディスプレー什器の詳細図です。什器サイズから見ると、アクセサリーの雑貨類や高級バッグなどの陳列にも対応出来きそうです。それでは、ショーケースから見ていきましょう。
その前に、いつもそうなのですが、図面を描くに当たって1枚では表現できないので2枚の構成となります。以下は2枚目の図面で、ここには1枚目には描ききれなかった各什器の断面図を描きました。
尚、今回は什器の数がありますので、サイズなどは作図を参考にしてください。難易度は、初心者級で★★★☆☆ってところですかね!
50mm×50mmの木製フレームで組んだショーケースは高さもあるので、間仕切り壁として区画を囲う役割にもなっています。しかし、今回の作図事例は両面がガラス仕様なので、店内に配置して、両面からショーケース内を見ることが出来ます。
尚、什器上部のフレーム組みだけで、オープンとなっており、この空間を利用してディスプレーなども施せて売り場のムードを盛り上げる小空間として活用できます。
まず、左断面図は、中央の背板にスリットを仕込み、可動式のガラス棚となっています。中央断面図は、前述したものと同仕様です。
スリットシステム+ガラス可動棚です。右の作図も同様で、片面仕様でのスリットシステム+ガラス可動棚です。これについては、トップの図面と平行して読み取ってください。
図面自体は、はっきり言って難しくはありません。このサイトにも投稿している多くのショーケースやオープンタイプの棚什器とほとんど類似しているものばかりです。
ですから、これといった難しい収めをしている箇所はありません。ただ、C断面図FIXガラスの部分とショーケースケースのガラス扉部分については、ちょっと慎重に描いています。
作図ポイントは!
作図ポイントとしては。2箇所あります。上のa部詳細図(平面詳細図)と後から出てくるガラス扉程度です。まず、ガラスFIX部分を見てください。
上の画像のハッチングした箇所です。ここにはガラス扉のヒンジも見られます。確認してください。ケースの内部で木フレームの一部を切り欠き、同素材の押さえ縁をビスにて固定しています。
図面上にガラス押さえ:30×10木染色CL仕上げと記入されています。また、各ガラスには安全対策として飛散防止フィルムを貼っています。
大きなサイズのガラスを使う場合には、どの施設でもこのフィルム貼りが、必須となっていますので、忘れないようにして下さい。
続いて、ケース内部のA断面図とC断面図をご覧下さい。この二つの断面図は奥行きが若干違うだけで機能的には全く同じです。
注意すべき点は、天蓋に取り付けたミニダウンライトとその熱抜きです。天蓋の厚みが35mmなので、この厚みに対応可能な器具であることと、ケースの高さを考えて光量のあるタイプを選ぶ事が重要です。
変わって、柱前似設置したディスプレー什器を見てみましょう。こちらも背面にフレームを使った什器なのですが、角パイプ仕様となっています。腰の引き出し意匠はショーケースと同じフォルムで統一しています。
ただ、扇形では全ての引き出しが複雑な形状になってしまうので、中央部だけにして、左右はダミーにしました。これについては、特に問題はないでしょう。
その他、作図上での注意点としては、比較的大型のショーケース什器となるので、特にアジャスターを取り付ける指示はしていません。什器本体の重さだけ十分安定すると判断したからです。
このように、大型の什器を設置する場合、アジャスターが不要な場合もありますので適切な判断を取るように心掛けて下さい。
最後に、各ショーケースの必要な共通詳細図の拡大版を添付しておきます。ダウンライト、ガラス扉のヒンジ部などですが、しっかり覚えるようにしてください。
後記
今回の作図事例はいかがだったでしょうか。作図を見ていると圧倒されるので、「難しい!」「厄介!」というこ言葉が聞こえてきそうです。
しかし、じっくり図面を見てみればあなたにもきっと描けますし、この程度の図面を描けなきゃプロにはなりません。それと、この事例のガラス納めは木工での納めです。
これが、スチールの押さえぶちに変わることも多々あります。そうなると素材が違うので納めも変わってきます。基本はどちらも一緒なので、まずこの納めをしっかり覚えれば、スチールに変わっても問題なく描けます。
ですから、今回の事例もしっかり勉強してください。
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