■サイズ | ■仕様 |
W1250×D600×H980 図面参照 | 本体:黒檀材染色クリアウレタン仕上げ 天板・見付:木下地ウレタン塗装(白) |
■備考 | |
2020.03.05更新 |
背景
2006年の物件で、当時は婦人服ショップの実施設計依頼が頻繁に来ていました。基本設計後の作業ですので、そのほとんどが「収め」と部分詳細図と行った複雑な作業でした。
ですが、このデザイナーさんの図面はいつもしっかりしていたので、やりがいがありました。私がリスペクトするデザイナーのひとりでした。十数件の物件を任されていました。
作図説明
今回の作図事例は、珍しく天板開閉式のサービスカウンターの作図です。一見して、大して特徴もないカウンターですが、天板の一部をピアノの蓋のように開閉するようになっています。
カウンターって、機能がある意味「命」です。シンプルな機能から、ちょっとややこしいものまで千差万別です。
それでは、実際にどのような構造になっているかを説明していきます。特に天板の開閉方法に着目することにします。(あまり大したことはありませんが!)
最初に、サービスカウンターの機能ですが、引き出しと開き扉、可動棚で構成されています。以下のB,C断面図を見てください。特記することは特にありませんが、作図人として最低、この程度は描いてもらえば幸せです。
気になることと言えば、什器を構成しているパネルの厚みが20mmで、ちょっと脆弱な什器になるように感じます。
次に進みましょう。 D断面図です。
注目の開閉式の天板と芯出し部を表現しているので、細かく見ていくことにしましょう。
天板を開閉させる為に必要な付属金物は二つあります。それは、ピアノ蝶番とステーです。
ピアノ蝶番は、当サイトでも多くの事例がありますが、ステーに関しては、あまり多くはお目にかけなかった付属金物だと思います。
種類や形状も様々で、この事例のように蓋だけでなく、一般の窓などにも使用することがあります。
以下にステーの参考写真を用意しました。
左側が上開き蓋用のステーで、右側がソフトクローズタイプです。この作図事例では、ゆっくり閉まるソフトクローズタイプが最も適していると感じます。
しかし、ソフトクローズタイプといえども必ず戸先にはクッション材を取り付けることを忘れないようにして下さい。
続いて、芯出しについてですが、この芯出しに取り付けた横引きスライドレールにもストッパー機能はついています。しかし、ここは念のために芯出しの後ろ側と地板の前側にストッパー用角材を取り付けました。
後記
カウンターって什器は、前述したようにシンプルな機能から多機能な間のまであります。当サイトではあまりカウンターの事例が無いのに最近気づきました。ですから、今後は出来るだけ多くのカウンター及び、サービスカウンターなども投稿していきます。
尚、蛇足ではありますが、排煙窓などに使用しているステーをお目にかけて終わりたいと思います。
これは、今回の事例とはちょっとニュアンスに違いがありますが、せっかくなので、載せておきました。 余田和でした。
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