重量のある什器には欠かせない大型キャスター
今回は、什器図です。
普通よく使われるアパレルショップなどに置かれるオープンタイプの棚什器です。
しかし、今回の什器は形状は似つつも、展示される商品が革靴が中心です。
そして、ショップ側の都合でキャスターは重量用としました。
というのも、ショップサイドでのレイアウト変更が、多いいう理由でした。
・引き出し式棚板とスライドレールの関係
・引き出し式棚板とスライドレールの納め
・重量用キャスター用途と目的
・ダルクロームメッキ仕上げ
■サイズ | ■仕様 |
W1270×D920×H900 図面参照 | 本体:木下地化粧板仕上げ 側板:セキスイ アイライン ウッドパネル (セン柾目) キャスター取り付け_ハンマー印415M-RB-100 434MB100φ(グレー) |
■備考 | |
2020.08.17 |
作図解説
今回は可動式オープン棚什器の作図事例をご紹介します。
通常は、隠すように取り付けるキャスターですが、意匠的性を意識して、あえて大きなサイズにして存在感を出すようにしました。
また、重量のある什器をスムーズに動かすには、耐久性も必要だったこともあります。
それでは、作図解説について進めていきます。
什器自体の納め方については、それほど難しくは無くありません。
まず、立面図を見ると、若干の閉塞感がありますが、これは棚板奥にストッパー用の板を取り付けました。
これは、展示されるシューズのズレ防止用です。これについては、下部の棚板にもお付けています。
そして、商品を照らすための照明も確保しています。
次に、棚可動のために棚裏に底引きスライドレールを取り付けました。(以下の a,b部詳細図を参照下さい)
上記、断面詳細図で気になるのが、スライド棚を引き出す手ジャクリがありません。
これは、描き忘れです。
意匠的なものでないなら、普通の手ジャクリ加工でも良いと思います。(10mmでは、指が入りにくい)
次に側板についてですが、ここではシャッターパネルを使用して商品をディスプレーできるようにしています。
おそらく、シューズに関する備品を展示すると考えられますが、内容不明のため、あえて何も取り付けずに設計しました。
(このテクニックはよく使われますので、覚えておいてください)
最後に、部材について少々。
もう一度、トップ画面を確認してください。
天板と下段のスライド棚の見付けには、アクセントとしてスチールのLアングルを取り付けました。
ダルクロームメッキってちょっと聞き慣れないので説明します。
このダルクロームメッキは光沢があり鏡面のようなクロームメッキに比べて、ツヤを抑えた仕上げ方になり、ヘアライン仕上げをくもらせたような見た目です。
比較出来るようにダルクロームメッキとニッケルへアラインの画像を添付しましたので参照下さい。
左側がダルクロームメッキで右側がニッケルへラインです。
ダルクロームメッキの方が上品な仕上がりになっているのがわかると思います。
濃い色目の化粧板仕上げ、同色の染色で仕上げられた什器には、とてもマッチして、際立つようになりました。
まとめ
今回の作図上での失敗点としては、ダルクロームメッキのLアングルを下段の見付けに取り付けたことです。
改善策としては、棚のワイドより5mm短くしていますが・・・・。(以下スケッチを参照下さい)
これについては、失敗でした。
というのも、什器を側面から見た時にLアングルの断面が見えるらです。
きっと、この見付金物は後付けだったので、作図中のは無かったような気もします。
事前に情報があれば、金物の厚みを控えてますから。
しかし、1mmレベルの厚みだったら、気がつかないかもしれません。このスケッチのほうがマズいような気がします。
長々とおつきあいありがとうございます。
また、乱文お許しください。