個性ある壁面演出は印象が残る!
下の作図は、よく考えられた壁面ディスプレーです。
壁面にランダムにディスプレーボックスを配置して、下部にはシンプルで汎用性のあるショーケースを床から浮かせ間接照明を取り付けました。
ここで覚えて欲しいのは、ディスプレーボックスの納め、それに下部の間接照明付きショーケースです。
この2箇所の理解と納めさえ描ければ、似かよった作図は誰にでも描けます。
それでは、進めていきます。いつも言っていることですが、ゆっくりで良いですから、しっかり覚えるようにしてください。
まずは、図面を読み取ってください。(15分)
■サイズ | ■仕様 |
W2600×D440×H680 壁面については図面参照してください | 本体:木工下地黒皮仕上 芯出し見付け:木工下地真鍮腐蝕プレート貼り鍵付き SC前板:t=6クリアガラス |
■備考 | |
難易度:中級編/★★★★☆ |
作図解説 とポイント
トップの画像だけでは、実施図にならないので、以下に詳細図を添付しておきます。
尚、この図面は、2枚構成で実施図となります。
まず、埋め込みタイプのディスプレーボックスです。
以下は平面詳細図となります。
木下地のボックスに、真鍮角パイプ(40mm×32)を腐蝕加工したフレームを扉枠としました。
アンティーク感を演出しました。
ガラスFIXの納めはとてもシンプルで、6mm厚のガラスをスチール9mm角の押さえ縁にて固定しました。
(以下詳細図参照)
次に、断面詳細図を見て頂きます。
内部に薄型タイプのミニダウンライトを取り付けました。
これにより、ケース内の商品をより際立たせることができます。
ここでは、照明による熱を逃がすための熱拔き孔は必須です。(忘れないように!)
そして、気になるのが、デプス300mのショーケース固定方法です。
この状態でも問題無いとは思いますが、若干の強度不足かもしれません。
その場合は、造作壁と躯体壁の間に何らかの補強材が必要です。
私は、現場対応願いますと記入しておきました。
ちょっといい加減に聞こえますが、逆に現場に任せする方が旨く行く場合があるのです。
職人さんの意地みたいなのを旨く活用します。
実は、鍵の取り付け位置に付いてはちょっと悩みました。
というのが、 当初は扉のフレームの見付に予定してたのですが、見栄え、納まり具合が良くなかったもです。
鍵がフレームに入りずらかったからです。
結局フレームの底面に取り付け可能なカムロックを探しました。(上の断面図参照)
ここで使用したカムロックについては取り扱いをしているところはなく、通販サイトにてみつけました。
残念ながら、画像しかありませんが添付しておきますので、参考にしてください。
続いて、壁面の下部に設置した大型のショーケースです。
トップ画像の断面図を拡大しておいたので、再度読み取ってください。
さて、説明は以下のショーケースです。下の赤で囲った部分の詳細図です。
以下は、さらに拡大した部分詳細図です。
芯出しを使って、ショウケースの床が可動する仕口です。
この辺りは、当サイトにも多く投稿しています。『ガラスショーケース』と検索していただければ、多少なりとも見つかるでしょう。
間接照明取り付けが絶妙で憎いでしょ! でも、良いアイデアです。
まとめ
壁に大小サイズの異なるショーケースを埋め込んでいるので、壁自身の強度と開口補強は必ず必要です。
この部分だけプラスターボードよりも硬い不燃性合板に替えることも選択肢のひとつとして考えらます。
作図に関して、他に適した方法があるかもしれません。
こういうときは、コストと工程、そして現場で取り付ける業者さんとの入念な打ち合わせが肝心です。
以上!長々とおつきあいありがとうございます。
また、乱文お許しください。
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