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安全を最優先に考えた引き違い戸の作図事例

安全引き戸
某保育園
■サイズ■仕様
W1410×D162×H1925
図面参照
建具:スプルス染色CL仕上げ+スクールテンパ5mm
枠:スプルス染色CL仕上げ
■備考
2019.11.27更新安全を最優先に考慮した引き戸の図面事例_1201

作図説明

多くの建具を描いてきましたし、製作もしてきましたが、今回はちょっと私には珍しい建具を描いたことを思い出し、それを紹介しようと考えたのです。

これは、保育園を設計したときに描いた図面であって、そのもの自体はこれといった特徴もありません。

ただ、子供たちの安全を最優先に考慮した機能が盛り込まれています。

では、その機能とは! 

左の作図を見ていただければ、お解りでしょう! 建具の戸当り部分に一部くり抜き加工を設けました。

これにより、子供の指詰め防止策となります。また、ガラス面については、衝突防止サインを付けました。

開閉用の取っ手についても、金物ハンドルなどを取り付けず、手じゃくり加工で処理しました。

これにより突起物が無いので、 仮に子供さんが、ぶつかっても大きな怪我は防げます。

ちなみに、この加工は何も保育園だけに限らず、お年寄りが利用する施設や病院施設でも、その活用価値はあると思います。

普段、何気なく描いている建具ですが、商業施設でのものが多いためにあまり見ることも無い今回の事例で自身も大変勉強になりました。

それでは、お定まりの図面を添付しておきますので、参考にしてください。 まず、気を遣ったのが音です。ですから建具枠の戸当り部分には、クッションを付けることにしました。

平面詳細図

それでは、断面詳細図を見てください。

防犯用だけでは無いでしょうが、サムターン錠を取り付けています。こちらは、子供さんの手の届かない位置に取り付けました。

断面詳細図

後記

今回の事例もそうですが、子供に関係する造作物にはかなり神経を使わなければなりません。以前、大型商業施設の設計をしてましたが、子供遊び場なんてあるんですよ!(他に子供服売場など)

さすがに、設計となると気を使って作図をしなければなりません。そうで無いと、とんでもないこととなります。

具体的に、ここをどうとか、ああとかはありませんが、とにかく造作物(什器も含む)には、ほとんどの「角」は出さず、「R加工処理」をします。特に「遊び場」はクッションを付けます。

子供は何をしでかすか分かりません。彼らの行動を見てると本当に怖いですからね!

お願い致します!
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