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木製スライディングウォールの詳細図事例

物件名:梅田阪急9F ギャラリー_2011.12.27
■サイズ■仕様
W3970×D105×H2500
図面参照
スライディングウォール:t12.5mm
GB下地シート貼り
底目地チャンネル埋め込み(白)
■備考
GBボード(タイガーボード)
吉野石膏

作図解説

この作図事例は、結婚式場や大型会議室などに、設置されるスライディングウォール(可動間仕切り)の詳細図です。

基本的に大きなパネルを天井から吊り込んで移動させる仕組みとなっているので、吊り込むレールやパネル本体の構造にも補強が必須です。

特に荷重がかかるレール部分には、スラブ天井からの補強となります。スライディングウォールを扱うメーカーによっても異なりますが、角パイプや鉄骨などを使用して補強される方法が多いでしょう。

まずはじめに、レール補強した画像がありましのでご覧下さい。

かなりの量ですが、これはあくまで、サンプルなので全てがこうだとは言いません。ただ、ここまで補強しなければならないと言うことです。

次にパネル本体について説明しておきます。

今回の事例では、天井高が2555mm、パネルを収納した時の有効開口寸法は3970mmです。この間を4枚のパネルで間仕切ると、パネル1枚のワイドは984mmとなります。

このサイズとなると、単純な木工パネルのような構造ではひねりや反りが間違いなく出てきます。

結果、角パイプフレームを下地としてプラスターボード(以下PB)やスチールなどの鋼板類で表面を仕上げる事が一般的とされています。納めについては、普通よく使用する引き戸に良く似ています。

まずはパネルの平面詳細図をご覧下さい。

パネルの両端には既成品のジョイント金物があり、クッション材も取り付けてあります。PB下地のため、アルミ製のLアングルを取り付けて小口をカバーするようにもしました。

続いて、パネル断面詳細図です。

上部の吊りレールはローラーを受ける箱状のブラケットがあり、パネル本体には角パイプを骨組みにしています。

大きなパネル面は、少々間延びするので、等ピッチで底目地チャンネルを取り付けました。これでちょっとお洒落に見えるはずです。

足下には、手動で床面に降りてくるクッション材を取り付けてあります。
このクッション材で、しっかりとパネルが床に設置される事になります。

作図上での注意点

スライディングウォールを設計する上で注意しておく点は、有効開口寸法とパネルの収納スペースサイズにあります。

収納スペースは、パネルサイズによってその大きさが、比例して変わって来ます。

仮に、パネルが大きければ、収納スペースも当然大きくなり、逆にパネルが小さくなれば小さなスペースで納まります。

パネルサイズについても注意すべき点があります。それは、ワイドサイズのない(細切れ)パネルより、ある程度のサイズで分割にした方が、不要な縦ラインが少なくてすむので見栄えは良いでしょう。

ですから、開口寸法が分かった時点で、各メーカーが推奨するパネルサイズと、その分割数については、バランス良いサイズ設定をするように心掛けて下さい。

お願い致します!
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