サイトアイコン 図面屋.com 店舗設計詳細図「虎の巻」

脱衣室の収納什器の図面事例

バーリントン吉祥寺_2007.04
■サイズ■仕様
W1105×D1305×H2900
図面参照
家具本体:木工下地メラミン化粧板仕上げ
キャスター付ストックBOX:メラミン化粧板仕上げ
キャスター付ストックBOX内部:SUS HL貼り仕上げ
■備考

作図解説

今回の作図事例は、ジムやゴルフ場などのスポーツ施設にある更衣室に設置されるタオルを収納する作図事例です。物販や飲食などの店舗とは、業態が異なるサービス主体の業態ですので、めったに描かない珍しい図面でもあります。

断面詳細図

今回の現場でのクライアントは、非常に細かい所まで指示をしてくる方で、あらゆる面でコストが掛けられないので、この什器も本来は、染色CL仕上だったのですが、メラミン化粧板になってしまいました。

什器の納め方は、いたってシンプルで特に難しい所はありません。注意すべきは、細かい機能をしっかりヒアリングすることです。最大のポイントは、どれだけの量をストックできるかが、問題です。

そのため、各タオルのサイズをチェックし、必要な枚数をクライアントに確認してから、什器の各サイズを決定しました。

設計上でのポイントとして言えるのは高さを調整する点です。天井まである什器の場合、天井高が入手した建築図面と合わない事があります。これは、駆体の状態や現場施工時に数ミリ単位の誤差がどうしても発生してしまう事が原因で起こります。

そのため、あらかじめ設計する段階で調整出来るようにしておくんです。什器を挟んでいる左右のパネルは、現場でカット出来るように少し長めに製作しておく指示を明記することもあります。

また、床面で微調整が出来るように5mm厚の調整材も取り付けてあります。
変わって什器本体も天上面で、高さを調整する幕板状のフィラーを、什器設置後に取り付けるようにしています。

この「フィラー」は、什器と壁の隙間を埋める材料の事を示しています。最近でもよく使います。

フィラーとは穴や隙間を埋める材料のことです。 塗装においては下地の凹凸をならし、下地を調整する塗料のことを言います。 フィラーは主にモルタル系外壁の微細なひび割れ補修や、段差・凸凹のある面を平滑にするために塗られます。

実際にフィラーを使ったビジュアルが見つかりましたので、お知らせしておきます。

引用元:DAIKEN

最後に、クライアントが細かい方だったので、仕上材の厚みまでチェックが入って幾度も修正しました。「またか!」って感じで作図を進めた記憶があります。

しかし、滅多にない什器や、その他多くの家具を設計したので、とても勉強になったと感じています。確かに中身の濃い仕事でした。

その後も、老人ホームでの風呂場でもちょっとデザインを加味して同じような什器を提出して喜ばれたことを思い出します。モノを収納することって、以外と同じ仕様でも可能かと!感じました。

この什器、今でも十分使用可能ですので、是非とも参考にしてください。そして、自分のモノとしてくださいね!但し、アレンジは必要です。

作図上での気配り什器本体は、天井面での調整が可能となっていますが、全体の高さが3000mmに近いです。

そのため、搬入経路やエレベータサイズを確認した結果、腰部の700mmでも分割できるようにしました。このように、大きなサイズの什器の場合は、搬入経路やその方法も頭に入れながら、設計するように心掛けて下さい。

お願い致します!
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