■サイズ | ■仕様 |
W1400×D110×H2160 図面参照 | 枠:t=3.2mmスチール平板焼き付け仕上げ(白) 建具:木工化粧板仕上げ |
■備考 | |
2019.11.27更新 |
作図内容
今回の作図事例は、オフィスビルや商業施設のエントランスで良く見ることのあるテンパライトドアですが、親子ドアタイプは珍しいです。また、目隠し用のタペシート貼りも何か意匠を意識したようにも感じます。
その他、気になることは立派なドアハンドルですね。作図的にもしっかり描かれているようです。見やすい図面とします。
それでは次に進ますが、このようなテンパライトドアを設計する際に注意しておくべきポイントを何点か伝えましょう。
それは、やはりヒンジについてです。まず、平面詳細図をご覧ください。
人の出入りが多く、使用頻度の高いこの建具には、最も耐久性のあるフロアヒンジを選ぶ事が肝心です。今回の事例では、ヒンジの中でも特にサイズが大きいタイプを選びましたので、取り付ける場所にも高い強度が必要とします。
そのため、開口枠にはステンレスのような金物素材を用いることが一般的となっています。
上部の枠には軸吊り専用のヒンジ(トップピボット)を覆うような断面形状にしています。これは、開口枠と壁との接地面を多く取る事で壁の強度上げるためにした加工です。(b,c部詳細図を参照下さい)
床面については、ヒンジを埋設してしっかりと固定できるスラブ床が最も望ましいと言えるでしょう。
続いて、ハカマに取り付けている鍵についてです。
一般的な組み合わせとして、片側が鍵穴になったシリンダー錠と、手動で鍵を掛けるサムターン錠をセットにしている場合が多いです。
ただ、セキュリティ状の問題で、両面をシリンダー錠にすることもあります。
最後に戸当たりについてです。
フロアヒンジにもストッパー機能がついているのですが、どうしても開閉角度よりも大きく開いてしまう事があります。このため、床面にゴム製の戸当たりを設置したりしています。
ただ、この戸当たりにつまづいてしまって怪我をされる事もあるので、取り付け位置については慎重に把握しておく必要があります。
それでは、今回の事例で使用したヒンジとドアハンドルを下記に添付しておきますので参考にして下さい。
作図上の特記事項については、フロアヒンジを床に埋設する場合、ハツリが必要になるかもしれません。施設によってはハツリが不可となっている事もありますので、事前確認は必須です。
後記
この当時は、「肌男(ハダオ)」なんて言葉が横行して、男のコスメなども注目されていた時代です。まあ、私には関係は薄いものでしたがね。そんな中、メンズエステの設計物件も多くなり、毎日とは言いませんが、この関連での仕事が多かったように感じます。
現在では、百貨店の化粧品の売り場を年に2〜3店舗してますが、マニュアルがあるのでとても楽です。ただ、図面は厳しいものです。特に実施図となるとmm単位での仕事となります。
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