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《建具》テンパライトドア作図の”きほんのき”

メンズエステ名古屋駅前店_2008.03
■サイズ■仕様
W1841×D75×H2140
図面参照
建具枠:SUS HL仕上げ
建具本体:12mmテンパーライト強化ガラス+フロアヒン
装飾用模様網:太陽金網 TU-105焼付塗装+クリア塗装
■備考
2020.11.16★★★★★必ず覚えましょう

作図解説

当時、エステが全国に数多くの出店していました。その中で、特に有名なメンズエステサロンでの実施設計で作成した作図が、今回の作図事例です。

現場調査の寸法を元に平面図や展開図を調整した後に、実施設計を進めました。あの時期の先輩はこの物件を多く手掛けていた気がします。

お客様に店舗イメージを意識していただく目的で、店内の見通しをよくしようとクライアントのリクエストでテンパーライトドアを使用したそうです。

しかし、あまりにも在り来たりで、味気なさだけが残ります。そこで向かって左部のガラス面を装飾用の模様網を入れたそうです。まあ、これもひとつのアイデアと捕まえて下さい。

私としては、デザインに口を出さないようにしていますので・・・・。

さて、建具図の描き方は、概ねこんな感じで良いと考えます。平面図、立面図、側面図はありません。

後は平面詳細図と各断面図を縮尺を下げて描いてあげればいいのです。木製の建具図も、これとほぼ同じような感じで描きます。

まず、平面詳細図を以下に添付しています。以下で各所の納めが理解できます。しっかりとした図面となってます。

平面詳細図

これ以上の詳細図は、必要に応じて描いていきますがこの時点ではこの程度で充分です。ですから、基本形としてしっかり覚えておいてください。

次に、それぞれの断面詳細図をご覧頂きますが、何処を切っているかお分かりですか?トップ画面を見れば、指示がありますので理解してください。

向かって左部のガラス面を装飾用の模様網の部分です。ここには横桟が入っていますが、私的には必要無いかと考えます。(シンプルさが無くなる)

A断面詳細図

次に、2つの断面詳細図を見ていただきます。B断面詳細図は、テンパライトドア両サイドのガラスFIX部です。右のC断面詳細図は、テンパドア自体です。床にフロアヒンジが確認できます。

こちらについてもトップ画面(全体図)を見ながら確認願います。普段はこんなに多くの断面図はありません。

最低でも、以下の2つの断面詳細図で充分です。

ネット上などで検索してもかなりの数がヒットしますので、一度調べてみてもいいのではないでしょうか。

ただ、鉄扉やテンパライトなどの図面は、あまりお目にかからないのが実情で残念です。

特にテンパライトドアは、ガラスの収まりやヒンジの取り付け方が必要となりますので、今回の作図事例でしっかり覚えてください。

一般的な建具に使われる蝶番とフロアヒンジとの違い  

普段、身近にある建具には普通蝶番が主に使われています。この場合の建具自体と建具枠とのクリアランス(にげ)は、3mm〜4mm程度で問題なく開閉できます。

部分詳細図

テンパライトドアに使わるフロアヒンジの場合は、一般的な建具よりも若干大きめにクリアランスを取る事もあります。

これは蝶番とヒンジの回転軸の中心位置に関係していて、回転軸が枠よりも離れているフロアヒンジは軌道が蝶番の軸よりも大きくなる事があるからです

このため、テンパライトドアを作図する場合は、メーカーのホームページからヒンジのデータをダウンロードして、実際にちゃんと開閉できるているかどうかの図面上でシュミレーションをすることが大切です。

フロアヒンジについて

フロアヒンジにも床の仕上げによってサイズや埋設する寸法が変わってきます。

特に、取り付箇所の下地が何なのか、また埋設は可能かどうかを検証することが必要です。場所によっては床ハツリが不可の場合もあると聞きますので注意してください。

上記サイトに同じような仕様の内容が有りますので、是非参考にしてください。

今回は、テンパライトドア作図の”きほんのき”というタイトルで書いてきましたが、基本設計ではここまで描かなくても充分ですが、いざ実施図面となるとそうはいきません。

もしあなたが、この業界で作図(実施図面)一本で食っていくなら、この程度まで要求されるでしょう。しかし、今から準備して日々精進して勉強するなら、一端の図面屋さんにきっと成れるでしょう。

今は、コロナ渦で仕事も無い状態ですが、実力さえ付けておけば仕事は必ず入って来ます。これからはネット社会での仕事のやりとりが当たり前になってきますので、頑張って実力を付けてください。純恵でした。

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