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ベーカリーショップではお馴染みのトング台の作図事例

物件名:ポールポキューズ東京大丸店_2007.05

作図解説

上記の作図事例は、ベーカリーショップには欠かせないトング台です。 一般的なトング台には、トング掛けとトレーをストックしておける天板が、あれば十分です。

しかし、今回ご紹介する事例には、ベーカリーの出来上がり時間をお知らせるサインプレートを取り付けてあります。

このように焼き上がりの時間が分かるのは、購入する側にとってはとてもありがたいサービスだと言えます。

仮に、読者のみなさんが、ベーカリーショップを設計する機会があるのでしたら、是非提案してみて下さい。

什器腰部に施した意匠は、このショップの共通デザインであり、ダークミラーと木工をランダムに構成しています。 ミラーを貼る事で、より木ボーダーが引き立つようになるんです。

次に、機能面をご説明しておきましょう。

天板には、多くのトレーを乗せることから、ズレ落ちないように袖パネルを左右に設けました。 事前にトレーサイズを確認していたので、袖パネル内の寸法にはトレーを2列に並べてもクリアランスがとれるようにしています。

上部にあるトング掛けは、直径16mmのステンレス丸パイプをコの字型に曲げ、その先端に座を溶接しています。(下図参照してください)

そして、この座にはボルトを溶接して、背パネルの裏面で袋ナットで締め付けて固定します。

トング掛けに限らず、これと同様の物を掛けるパイプを固定するには、この取り付け方が、一般的であって丈夫です。安定した固定方法なので、是非覚えておいて下さい。

続いて、焼き上がり時間を表示するサインパネルについて。サイン部詳細図では、各盤面サイズが確認出来ますので、以下参照して下さい。

本体は、ステンレスの角パイプフレームと木工の背板で構成し、内部の細いフレームには、6mm角のシャフトを使用しています。

盤面下地には、焼付け仕上げをしたスチールプレートで、背板にビス固定します。 焼き上がりのサインについては、アクリルの切り文字を貼ったスチールプレートを盤面下地に接着して取り付けてあります。

品目と時間を表示するプレートは、ステンレス製で、裏面にマグネットシートを貼って取り外しを可能にしました。

フレーム下部には、トング台の背パネルに差し込むために、インロー式パイプを溶接して、差し込み後にビスにて固定としました。

レッスンポイント

作図のポイントとしては、サインパネルを木工部に差し込むわけですが、作図初心者の悩みが、そのインロー式パイプの長さです。私の図面塾では、「基本的にサインの高さ÷2」と指示してます。

事例では、サインパネル(277mm)ですから、150mmで十分でしょう。

もちろん、長ければ安定度は高くなりますが、ものによっては、インローパイプを差し込むスペースが少ないときがあります。その場合は、例が無いのでひたすら考えます。

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