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《WF_004》フォーカルポイントを意識した壁面演出の事例

壁面演出
フォーカルポイントを意識した壁面演出の事例
■サイズ■仕様
W1860×D615×H2317
図面参照
バック壁面:PB下地AEP塗装
ゲート :ブリックタイル貼り+塗装仕上げ
棚板:木工化粧板仕上げ  
■備考
業態:メンズアウトドアショップ(名古屋松坂屋)
作図日:2004.06.10
■難易度:中級編/★★★☆☆
《WF_000》は、壁面造作(wall-fixture)を指します

作図説明

今回は、作図事例と言うよりも店舗における壁面演出についてお話しします。といっても納め的な説明が無いわけではありません。

この場合は、奥行きが深い店舗であって、事例のカ所は奥深い位置にある故に、壁面処理としてはとてもの良い事例だと確信してます。

それでは、VMDを含めて考えていきましょう。

さて、事例の平面図及び、立面図を見てみると、ゲート部分にブリックタイルが貼られていています。きっと他の壁面との差別化と奥壁面に位置するところからこのように特化したのでしょう。

もうこれ自体が、VMDされたファーカルポイントなのですね。

このショップは、アウトドア派のトラッドショップの壁面なのですが、このファーカルポイントととなる壁面には、普通、商品を陳列することはありません。

そのほとんどは、コーディネートされたボディーかボディーハンガーでディスプレーが施されます。

ただ、今回の事例では、閑散期と繁忙期で使用できる壁面造作什器として、この考えられたわけであって、別に珍しくもありません。しかし使い勝手はとても良いと好評を受けるでしょう。

閑散期、要は季節商品の立ち上がり時期なのですが、そのときは2スパンある空間に前述したコーディネートを演出します。

そして、繁忙期になると今回の作図事例の構成でお客様をお迎えします。壁面システムで様々な対応が出来るのも利点のひとつと喜ばれました。

繁忙期においてもゲートを模ったブリックタイルが演出要素を担い、店舗イメージを上げています。

今思えば、当時はこの手法が多く見られ、マテリアルとフォルムは違えど百貨店系のテナントではほとんどが、今回の事例に近い壁面で演出していたように思えます。

最後に断面詳細図を載せておきます。

作図ポイント

まず、姿図と断面図を見比べてください。

ゲートの内側にはスリットが組み込まれ、棚板をブラケットで受ける構成になっています。棚の高さやパーツを変更できるため、扱う商品に合わせて陳列を組み替えられます。

断面図では、奥行き400mmの棚板に対して、300mmのブラケットが描かれています。棚板にはブラケット部分の練り芯材を仕込む指定もあります。外形寸法だけでなく、棚を受ける位置と内部の補強を併せて確認することが大切です。

また、棚下には照明が設けられ、その周囲を三方のカバーで納めています。

棚を動かして使う以上、器具の納まりだけでなく、電源の取り方と配線の扱いも考えておきたいところです。図面にはラインコンセントの埋め込みが示されており、陳列の変更に合わせた電源計画も読みどころになります。

ゲート部の平面詳細図では、レンガタイルの仕上げ厚と下地、スリット、ラインコンセントの位置関係が分かります。仕上がり面を先に押さえ、それぞれの部材がどこまで出るかを追うと、納まりを理解しやすくなります。

特に注目したいのは、赤字で示した15×40mmのスチールアングルによる見切りです。

粗いタイルの端部を露出させると、衣服が触れた際の引っ掛かりや、人が接触した際の問題につながる場合があります。見切りを設ける際も、金物そのものの角や突出量まで確認しておきたいところです。

その他・私見

当時を振り返ると、素材や形は違っても、このように壁面を額縁状に囲む演出は、百貨店のテナントでもよく見かけました。

ショップの雰囲気を伝えながら、商品を見せる範囲を明確にできるため、使いやすい手法だったのだと思います。

ただし、ゲートを設ければ、それだけで見せ場になるわけではありません。繁忙期に商品を詰め込みすぎると、せっかくの囲みも商品に埋もれてしまいます。

棚陳列へ切り替えたときにも、どこに視線を集めるか、どの程度の余白を残すかは考えたいところです。

参考に載せたペッカーサポートの画像は、パネルと支柱の取り合いを理解する資料になります。

ただし、本図に記載されたスリットとは品番が異なります。実際に使用する際は、棚受けやフェイスアウトなどのパーツと、支柱との適合を確認する必要があります。

まとめ

今回の壁面は、ブリックタイルのゲートで店舗奥に視線を引き付け、その内側を商品量に応じて使い分ける造作です。

作図では、棚やハンガーの構成に加え、照明と配線、タイル端部の見切りまで押さえておきたいところです。見せ方と日々の使い方を一緒に考えることが、長く活用できる壁面づくりにつながります。

これもひとつの『引き出し』としてください。

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