■サイズ | ■仕様 |
W3306×D686×H2700 図面参照 | フレーム:26×50スチール角パイプニッケルサテン仕上げ ハカマ・脚:t=2スチール曲げ加工ニッケルサテン仕上げ ガラスブロック:日本電気硝子 ハウスネル(カスミ145×145×50) |
■備考 | |
2020.02.07更新 |
背景
もう20年も前の物件です。当時はレナウンの仕事が多くて毎日が忙し居日々を過ごしていました。私も上々に仕事が増えてきて毎日が充実していました。
この頃は、 約2年間で数十物件をこなしてきました。店舗の設計はほとんどマニュアルがありましたので、それほど苦労も無く進めることが出来ました。出張が多くて楽しい時期でもありました。
作図説明
今回の作図事例は、数ある物件の中、ガラスブロックを使用したスクリーンを壁面に見立て、そこに商品を展示するという、当時では目新しいスタイルと注目されたようです。デザイナーさんは私に知り合いでしたが、この人はレナウン専属のデザイナーだったと記憶します。
14段ものガラスブロックを積むので、基本となるフレームや床のハカマにかかる重量は半端な物ではありませんでした。そのため、倒れ止め用として30mm×300mmの補強脚(以下図面参照)を取り付けました。 ピンクでマーキングした箇所です。
そして、この脚を利用してφ25mmのスリット丸パイプを固定してシステム什器としました。また、別注のフェイスアウトハンガーを取り付けて、バリエーション豊かな壁面什器としました。
これで、変化のあるディスプレイも可能となり、店内でのアイキャッチャー的ビジュアルが出来上がります。
次に、各部詳細図を見ながら説明していきます。
まず、a部詳細図で基本フレームとなる角パイプ(50mm×26mm)とガラスブロック、そして補強用パイプ(22mm×10mm)の位置関係が見て取れます。また、φ25mmのスリットパイプはガラスブロック側にスリット穴がくるようにして固定しているのがわかります。
b部詳細図では笠木に溶接処理した丸パイプとφ19mmのインローパイプを使ったジョイント部分、そして同じ収めをした脚部の拡大断面図となっています。 事前に床のレベルが悪いと聞いていたので、スリットパイプも直線パーツとL型パーツとに分割して収めるようにしています。
脚元のハカマ部分は50mm×25mmの角パイプを床面にアンカー止めした後、2mm厚のコの字型カバーをビス固定するようにしました。
c部詳細図の上部で表現している笠木はL型に曲げた丸パイプと溶接して一体化しています。 この笠木を上部からフレームへ差し込みんだ後にビス固定するようになっています。
a部詳細図の下で、別注のフェイスアウトハンガーを描いていますので参考程度に見ておいてください。
ガラスブロック参照URL 日本電気硝子 https://www.negb.co.jp/products/01/03/01.html
後記
今で言えば、何でもない壁面システム什器ですが、考えようによっては今でも充分活用出来る什器だと感じます。ですから、店舗設計って繰り返し同じ物を造っているようにも感じます。
アパレルの商品は、「置く」「掛ける」「吊る」が基本です。いくら知恵を絞ってもその構成に変わりはありません。もちろん、飲食店や食品売場も昔と同じような考え方で店舗を造っています。
今後も、これについては変わることはありません。ですから、図面屋を目指す人にとって、如何に基本が大切か分かるでしょう。若いうちに努力して、あらゆるノウハウを自分のモノとすることこそ大切なことです。
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