先回の、『商業施設の天井照明を知っておくべきことは!』は、理解して頂けましたか?
今回から、数回に分けて、折り上げ天井部分の詳細図の描き方を進めていきますが、それぞれの断面図は、一見すると同じように見える図面があります。ですから、呉々もお間違いの無いように願います。
それでは、本日は、Ⓐ の折り上げ天井部の断面詳細図を具体的にお伝えしますので、ゆっくり読み取るようにしてください。
その前に、 Ⓐ がどの位置にあるか、以下の天井図で確認してください。かなり細かい図面となってますので、しっかり読み取ってください。
一般的な折り上げ天井であり、とても汎用性があります!
それでは、天上図で位置確認できたとうことで、続きを進めていきましょう。
この天井計画図、実は15年以上も前の作図なのです。しかし、笑えるといっては語弊がありますが、天井の間接照明となると、ほとんどこのパターンで、代わり映え無いのがよく分かります。
結局は、折り上げ天井での間接照明を設置する際は、このパターでしか出来ないのです。笑えるでしょ!変わったと言えば光源が、LEDなったぐらいです。
ただ、使用する材質のクオリティが、昔よりよくなっています。ですから、そのあたりの情報さえ押さえておけば、今後もこの作図を真似って描いていけば、正解でだと感じます。
作図解説
上の作図は、Ⓐ の断面図を具体的に表したものです。一見しても、決して難しいものでは無いと分かるでしょう。この折り上げ天井では、間接照明用のカバー部分をスチールの曲げ加工にしています。
一般的には、LGS組+PBで下地を造り、何らかの仕上げで施工することがほとんどです。
このⒶ の断面図は、施設の共用部や通路環境部の天井なので、広い範囲にこの照明カバーが取り付けられます。そのため、スチール板プレートの厚みを2.4mmに統一しておきました。
そこうすれば、おじぎをすることも無いし、強度も充分保てると感じます。作図上ではこの部分詳細図をしっかり描けるようにしておいてください。
まあ、コストを考えるなら、やはりLGS-PBの方がよいとは思われます。ただ、しっかりした天井を作るときは現状の作図で施工する方をおすすめします。
最近は、スクラップ&ビルドなんて言われる商業施設ですが、あまりしっかり作ると解体工事が大変と、昔はよく言われました。
この天井の納めを理解すれば、天井環境に関しては、あなたのもの。すなわち、あなたのノウハウになり得ます。しっかり理解してください。
作図のポイント この納めを覚えれば良い!
ここまで大きく描くと理解しやすいですね!如何ですか?
作図内容も、ここまで描ければ「あっぱれ!」です。しかし、最近はここまで描く人は、ほとんどいません。なぜなら、邪魔くさいのと、描けないのです。(すでに描ける人にはご容赦!)
まず、LGSの下地組みは描かなくてもいいでしょう。現場担当が、現場ですでに指示しているとお考えください。出墨をしっかり押さえれば、それで良いです。
大切なのが、どう納めるかってことです。
ここでは、前述したように2.4mmのスチール曲げ加工した部材を、軽鉄下地にビス止めとしています。これで充分であって、作図はこの箇所をしっかり押さえておけば、まずクレームはきません。
後、失敗した箇所があります。それは、天井面のコの字アングルです。10mmと記した箇所ですが、記憶はありませんね。
思うに天井PBが先貼りで、間接照明箇所のサイズが、現場へ明確に伝えられていなかったのかもしれません。
照明カバーアングルの寸法は、見込み150mmと記されていますが、高さに※印が入ってます。これについては、後からも出てきますが、同じ図面を描く必要が無いときはこうします。
Hサイズのみの変更だけが変化すると考えてください。
後記
お疲れさまでした。理解出来ましたでしょうか? 紙面での説明は、私もどう書いていいか迷います。口頭だったら良いにですが、こればっかりは苦しいところです。
今後はもっと画像を入れてよく理解出来るよう努力しますので、このサイトの読書の方は、しっかりついてきてください。次回は、ⓑの断面図を説明したいと感じます。長々とお付き合いありがとうございます。余田和でした。
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