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木製フレームのガラススクリーンの施工図事例

■サイズ■仕様
W960×D90×H2400
図面参照
スクリーンフレーム:木工ラッカー塗装仕上げ
スクリーン:t=8クリアガラスFIX+飛散防止シート貼り
■備考
2019.11.27更新

背景

2年ほど前にスポーツメーカーの大型ショップ出店で環境設計に携わったことがあります。 1階から7階までの基本設計から各部の詳細図までを2ヶ月間に渡って作業しました。

作図説明

今回ご紹介する作図事例は、木製フレームのガラススクリーン詳細図です。 ちょうど、袖壁の延長上に設置したスクリーンです。 外見はどこにでもありそうなガラススクリーンですが、取り付け方法にかなり苦労したことで記憶があるので投稿してみました。

実は、このスクリーンは高さが2400mmの袖壁に取り付ける予定となり、天井高は2900mmのため固定方法が無かったのですね。(まあ、よくあることですが・・・)

固定箇所があるといえばあるのですが、袖壁の木口のみといった状態で、このままでは旨く収まりませんし、安定性も安全性も皆無です。(作図事例の平面図参照)

そこで考えたのが、以下のスケッチですが、かなり試行錯誤したの収め方ですが、今回のポイントにもなります。

まず、構造的なことから。

袖壁の木口と床に固定した補強金物に対し、木製フレーム取り付け、最後に蓋(赤で表現)をする方法をとりました。

しかし、不安は募ります。だって袖壁木口と床面の二箇所しか固定箇所が内のですから。

しかも、ガラススクリーンの奥行きは、960mmもあるので横揺れに対しての補強には気を使いました。

以下は、この平面断面図ですが、袖壁との固定方法と後付けのフレーム蓋、そしてガラスの押さえ方を描いています。

平断面詳細図

ガラススクリーンの木製フレームは、歪みやひねりなどが起きないように90mm×60mmとすこし大きめのサイズにしました。 このサイズにしたことで、ある程度の強度と自立可能な安定性を高めたことにもなります。

一方、補強金物は50mm×25mmの角パイプと50mm×50mmのコの字チャンネルとで構成し、前方には振れ止めとなる150mm角の補強プレートを溶接しました。(スケッチ参照)

また、袖壁には補強材のC型港をあらかじめ壁下地材に溶接しておき壁の強度を上げておくことが必要です。 そして、断面図では床面との固定方法を拡大して表現しています。以下参照ください。

縦断面詳細図

補強金物と木製フレームとは左右からビスにて固定します。 後からソフト巾木で隠すことができるので、ビスを打つ高さには注意しました。

後記

まあ、施工図ってのは大変で、毎回のように収めにはかんが考えさせられること多きです。今回の反省点は仕上げをラッカー仕上げとしたことです。

というのも、よくよく考えてみれば、後付の蓋ですが必ずラインが入ります。タッチアップという手もあるのですがはやはり劣化すれば必ず割れが発生します。何故気づかなかったのかと、そしてシート巻きにすればもっと簡単だったと・・・・。

後、振れ止め用に溶接した150mm角のプレートについてですが、2400mmと高さある木製フレームなので補強プレートはより安全性を保つために300mm角にした方が良かったのかもしれません。

何にでもそうですが、この道も奥が深いと感じさせられます。終わりはありません。余田和でした。

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