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天井吊りもの造作とその種類について

今回は、天井造作とその種類についてご紹介しますので、しっかりお勉強してください。種類といっても普段、私が店舗設計に関わる中で比較的多かった天井造作の事例とします。

今までの天井造作といえば、そのほとんどが吊りボーダーや、ルーバー、吊りサインなどです。たまに上記の図面のようなレースウェイなどもあります。

共通していること言えば、天井からの「吊りもの」なので、収め方によって部材の形状やサイズよって、それぞれで違います。

まず、最初の「吊りもの」レースウェイです。

トップの画像は詳細図ですが、以下の作図が、外観図であって天井高がある作業場や、倉庫などの上部に造作したレースウェイの事例と考えて頂ければ良いです。

よく見て何処を詳細図として描いているのか理解してください。

ただ、レースウェイ(天井)を使用する空間は、天高はさらに高くこの事例レベル(H=3500mm)には当てはまらないようにも感じます。

また、使用頻度が高い例として、天井の仕上げを全くしない場合と聞きます。まあ、今回の事例は天井も仕上げをしていますし、通例のレースウェイ天井とは、かなりの違いがあるようです。コーナーサインを取り付けた簡易ボーダーとでもしておきましょう。

ここで、1つ注意点を書いておきましょう。前述したようにこのレースウェイには、コーナーサインが取り付けられています。

もちろん、電源が必要なので、それを天井から送る為に吊りパイプを通す仕様にしています。(以下の図面参照)ここでは、天上面取付けの座をずらすことで、配線します。この手はよく使います。

吊りパイプとレースウェイを固定する方法として、必要に応じて吊りパイプに溶接されたコの字型チャンネルをボルトで止めることもあります。

レースウェイとは天井のない駐車場や倉庫などで照明器具の支持と給配電のための電路を兼ね、天井から吊ボルトで吊り下げて使用される金属製部材です。駅のホームや工場など比較的広い場所に使います。照明器具の位置変更や増設なども簡単にできます。

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次に、その他「吊りもの」三種類の使用例などを簡単に説明していきます。

作図左は、フィッティングルームなどで用いられるカーテン式レールカバーの断面図とスケッチです。

固定方法としては、作図のように天井裏で、C型綱にてボルト止めしています。これについても、カーテンの開け閉めによってかなりの加重がかかってしまう事もあります。その場合は天井スラブにアンカー止めにして強度を上げる方が望ましいでしょう。

ちょっと疲れましたね!一息ついてください。

次に「吊りもの」三種類の中央をご覧ください。
これは店頭での柱間に設置した直線状の店頭フロントボーダーの一部です。これでは分かりづらいと思い、原図を用意しました。(以下作図が原図です)

平面図と立面図です。そのしたの図面は平面詳細図と断面詳細図です。

断面詳細図について、収め方は天井面に固定用ボルトを溶接したインローパイプを取り付け、ボーダー側を差し込んで固定する仕様にしています。インロー用金物に差し込んでビス止めをする手法ですが、若干強度に心配が残る取付け方法です。(反省材料)

次に、横に伸びるボーダー部の金物にもインロー式でそれぞれを固定することにしました。以下参照ください。気持ちとしてあまりジョイントを設けたくは無いのですが、ここは臨機応変が必要です。

いよいよ最後です。「吊りもの」三種類の右側図面のボーダーです。

前述した内容とよく似ていますが、ただ、このボーダーは売場の外周を囲んでいる環境です。(平面図は無く一部をおカットしてます)そのため、重量もかさんできますので、支持軸になる縦型のスチール角パイプにボルトを直接溶接して取り付けました。

2枚目の図面の右上が、具体例です。これを基本形として、それぞれをインロー式でジョイントしていきました。

フロントボーダーの展開図
サイン詳細図

これで今回は終了としますが、かなり疲れました。

後記

天井の吊りもの造作でも、様々な手法での吊り方があるのを見てきましたが、ご理解いただけたでしょうか?ただ、「吊りもの」としてはこれだけでは決してありません。

現場によってどの吊り方が良いかは、その店舗空間や環境、工程などによって変わって来ます。ですから施工会社とよく協議した上で、収め方などを検討することをお勧めします。長々とお付き合いありがとうございました。

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