
| ■サイズ | ■仕様 |
| W1100×H110×D100 図面参照 | スチール曲げ加工焼き付け仕上げ ブランドサインプレート/マグネットシート貼り (t1.6mm鋼板ロゴ切り抜き/乳半アクリル当て) |
| ■備考 業態:商環境全般 作図日:2010.04.23 | ■難易度:中級編/★★★☆☆ |
作図解説
この作図事例は、大型店や百貨店などで使われる天吊り式のコーナーサインである。見る限り汎用性は見られますな!
2010年頃の銀座三越の案件だったと記憶している。長い期間この物件に関わり、毎晩遅くまで作図していたことだけは、今でもよく覚えている。
急な修正も多く、当時はなかなか大変だったが、今となっては印象に残る仕事のひとつである。
今回のサインは、サインボックス単体を吊るのではなく、両サイドにスチールフレームを組み合わせた構成になっている。単純な形ではあるが、フレームを加えることで、売場のコーナーを示すアイキャッチとして成立している。
サイン本体はスチールボックスで、盤面にはブランドサインプレートを取り付ける。
図面では、t1.6mm鋼板のロゴ切り抜きに乳半アクリルを当て、さらにマグネットシート貼りとする仕様になっている。ブランド名やコーナー名の差し替えを想定した、実用的なサインだと感じる。
作図ポイント
この図面で中心になるのは、やはり断面図である。
正面から見ると横長のサインボックスに見えるが、断面図を見ると、盤面、マグネットシート、ロゴ切り抜き、乳半アクリル、内部照明、支持金物の関係がよくわかる。
サイン図面は形が単純でも、断面をきちんと描かないと製作側に意図が伝わりにくい。まず大切なのは、盤面の納まりである。
従来のボックス型サインでは、アクリル盤面を落とし込んだり、ビスで固定したりする方法が多かった。しかし、この事例では、盤面の裏にマグネットシートを接着し、取り替えやすい仕様にしている。
百貨店の売場では、ブランド名やコーナー名が変わることもある。そのため、盤面を簡単に交換できる構成は有効である。
ただし、内照式サインなので、内部照明の光漏れには注意が必要になる。マグネットシートは部分貼りではなく、基本的には間口いっぱいに接着する方が良い。
この納まりにすると、盤面サイズを大きく取ることができ、正面から見たときにフレームレスに近い印象も出しやすい。意匠性とメンテナンス性を両立しやすい納まりだと感じる。
次に注意したいのが、内部照明の固定である。
断面図では、内部に溶接したベースプレートへ照明器具を固定するように表現されているが、このベースプレートの高さが途中で止まっているように見える。
これでは器具固定時にプレートがたわんだり、外れてしまう恐れがある。
照明器具を安定して固定するなら、ベースプレートは上下一杯に通す方が望ましい。
また、内照式サインでは熱抜き開口も必要である。照明器具を入れる以上、内部に熱がこもる可能性があるため、図面上でも熱の逃げ道をきちんと指示しておきたい。
所感・まとめ
今回のサインは、横長のサインボックスにスチールフレームを組み合わせた、かなりシンプルな構成である。それでも売場の中では十分にデザインとして成立している。
大切なのは、形を凝らすことだけではない。どこに設置され、どの方向から見られ、どの程度の存在感が必要なのか。その条件に合わせて、必要な要素を組み立てることだと思う。
この作図事例では、盤面裏にマグネットシートを接着し、取り替えやすいボーダーとしている。内部照明の光漏れを防ぐため、マグネットシートは間口いっぱいに接着するのが良い。
この方法なら、盤面サイズを大きく取ることができ、フレームレスにも見えるので意匠性にも優れている。売場サインとしては、かなり実用的な考え方である。
ただし、照明器具の固定については注意が必要である。内部ベースプレートへ固定する場合、そのプレートは中途半端な高さで止めず、上下一杯に通す方が安心できる。
最後に、熱抜き開口も忘れずに設けたい。内照式サインは、見た目以上に内部の納まりが重要である。光漏れ、盤面交換、器具固定、熱処理。このあたりを断面図で押さえておくことで、安心して製作できるサイン図面になる
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