
| ■サイズ | ■仕様 |
| W980×D500×H3000 図面参照 | 基本フレーム:25×25スチール角パイプ焼き付け仕上げ トラス:25×25スチール角パイプ焼き付け仕上げ 背パネル:木工シャッターパネル |
| ■備考 | |
| 業態:スポーツショップ 作図:2010.07.06 | 難易度:初心者:★★★☆☆/3.0 ※断面図はs=1/10で描いた方が良い |
作図説明
この作図事例は、スポーツショップ向けの壁面シャッターパネル什器図。正面にはシャッターパネルを組み込み、側面には40角パイプの支柱を立てて、壁面什器として成立させている構成になっている。
図面上ではケンドン式支柱のような扱いになっているが、厳密に言えば本来のケンドン式とは少し違うかもしれない。
上に差し込んで下に落とすという考え方はあるものの、実際には天井と床の取り合いを使って、支柱をどう逃がし、どう固定するかが主なポイントになっている。
こうした天地固定の支柱納まりは、スポーツショップや量販系の売場ではよく見かける手法。
特にシャッターパネルは、見た目の新しさというより、商品陳列の機能性や可変性を優先したマテリアルなので、現在でも十分に使える考え方だと感じる。
側面の支柱は、ただ立っているだけでは意味がない。什器としての強度を確保するには、床側と天井側の固定がかなり重要になる。一般的には、床面はインロー式で納め、天井側はボルトやナットで締め込む方法が分かりやすく、施工としても安定しやすい。
この図面では、天井のプラスターボードを貫通させるような納まりになっている。
現場の天井高や床の不陸に対して、ある程度の逃げを持たせられるので、施工側から見ると扱いやすい面もある。
ただし、その分だけ天井開口や隙間処理の問題が出てくるので、図面上できれいに納まっているからといって、そのまま現場で成立するとは限らない。
作図ポイント
この図面でまず見ておきたいのは、支柱の天地固定の考え方。
40角パイプや25角パイプを使い、フレームとしての剛性を確保しながら、シャッターパネルを受ける構成になっている。単なるパネル割付図ではなく、支柱・下地金物・シャッターパネルの関係を断面で追えるところが大事な部分。
特に天井側の納まりは注意が必要。
40mm角の支柱を天井に通す場合、実際には40mmぴったりの開口では施工できない。少なくとも支柱よりひと回り大きな開口が必要になり、天井ボードとの間にはどうしても隙間が出る。
その隙間をどう隠すか、カバー材を入れるのか、天井仕上げで逃がすのか、このあたりを考えておかないと現場で困る。
また、床と天井が完全に平行という現場はほとんどない。
床の微妙な不陸、天井下地の垂れ、設備機器との干渉などで、製作寸法通りにすんなり入らないことは普通にある。そう考えると、ケンドン式に近い逃げのある納まりは、現場対応としては理にかなっている。
ただし、逃げを持たせるということは、見た目の処理も必要になるということ。
図面では天井に隙間なく支柱が入っているように描かれているが、これは少しきれいに描きすぎている印象がある。実際の施工では、天井開口、支柱の建て込み、隙間カバー、固定方法まで含めて検討しておくべきところだと思う。
シャッターパネルそのものについては、スポーツショップでは今でも有効な素材。フックや棚受けの位置を変えやすく、商品構成の変更にも対応しやすい。意匠的には少し古く見えることもあるが、機能面ではまだまだ使える納まりだと感じる。
以下、部分詳細図については、今回の事例には必要なポイントだから理解しといてな。
所感・まとめ
この図面は、今の感覚で見ると少し古さはある。ただ、古い図面だから価値がないということではない。
むしろ、支柱をどう立てるか、シャッターパネルをどう固定するか、現場でどこに逃げを持たせるかという点では、今でも十分に参考になる図面だと思う。
特に天井貫通の支柱納まりは、図面上では簡単そうに見えるが、実際の現場ではなかなか厄介な部分である。
開口を小さく描きすぎると施工できないし、大きく開けすぎると今度は隙間処理が目立ってしまう。下手をすれば天井ボードの貼り替えまで発生し、余計なコストと手間を生むことになる。
この図面では、天井に支柱がきれいに納まりすぎている。
正直なところ、図面を描いた人間が少しズルをしたようにも見える。実際には、こんなに隙間なく納まることはまずない。だからこそ、図面を描く側は「見た目として成立している図」だけでなく、「現場で本当に納まる図」まで意識しておく必要がある。
スポーツショップの壁面什器としては、シャッターパネルの機能性と支柱の強度、この2つが大きなポイントになる。
派手な意匠ではないが、こういう納まりをきちんと押さえておくことで、売場として長く使える什器になっていく。図面屋としては、こういう地味な部分こそ、丁寧に描いておきたいところやね。
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