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スチールフラットバー(FB)使用の開口枠とその応用例

napoli 広尾店_2017.03
■サイズ■仕様
W762×D110×H2040
図面参照
開口枠:t=6 SUS HL FB
■備考

作図説明

物販店のフィッティングルーム(以下FR)の出入り口や、飲食店の厨房への出入り口などにフラットバー(以下FB)を用いた開口枠を取り付けることが、たまにあります。

そんなFBを使用した枠の目的としては、開口枠をスッキリ見せたいとか、意匠が絡む店舗では、目立たせたくないといった理由でよく使用することがあります。

取り付け方法はとてもシンプルなので、これもひとつの案として覚えておいても良いでしょう。

そこで、今回はこのFBを用いた開口枠と、この収め方を応用した見切り材の代表例をご紹介します。

まずは、開口枠についてです。

平断面詳細図

壁面の開口枠の見込みは下地及び、仕上げ材によってデプスは変わってきます。

私はよく厚3mm〜6mm程度のFBを使うことが多いです。

この作図事例では、片面がタイル貼りで、裏面がAEP塗装仕上げの壁に取り付けてあります。

96.5mmの壁厚に対して、見込み110mm幅のFBを開口枠にしています。

それぞれの壁から7mmと6.5mmのチリを設けています。

タイルや石貼り壁の場合は、材料の厚みが均一でないものもあります。

例えばレンガブロックなどです。

このような場合には、一番厚みのある材料のデプス寸法を基準にして、枠のチリを決定するようにしてください。

そして、このFBには、壁の下地材(軽量鉄骨:LGS)にビス固定できるように固定用プレートを溶接処理しておきます。

そして、下の詳細図のように差し込み式でビス固定します。

固定用プレートは、横枠に3箇所(事例)と、縦枠に4箇所程度で十分です。

取り付け位置を立面図(トップ画像)に表記しましたので、参照ください。

基本的に開口枠は、プラスターボードを貼る前に固定することが必須ですので、ここだけは注意しておいてください。

如何でしたか?

至ってシンプルなので、理解は早いと思います。

私もアパレルのスーパーブランドでの実施図は、見切りにせよFRの開口枠にせよ、ほとんどこの手法で納めるようにしています。

続いて、この開口枠の納め方を応用した壁面などの見切り材についてです。

代表的なものを3タイプ用意しました。

以下の画像は、壁面の納めの一部ですが、この手法もよく使います。

見切り材は、タイルと下地のケイカル板の厚みを合算したサイズに4mmのチリをつけて、見切り材の角パイプを取り付けています。

タイプAとしましょう。

以下のタイプBの見切り材について!

タイプAの角パイプを、今度はFBに差し替えたものです。

正面からの見え方は、この作図事例の開口枠と全く同じです。

やはり、シャープな感じが良いですね。 

タイプCの見切り材!

壁の仕上げが見切り材を境に異なる場合によく使う手です。

巾木も関係してくる例です。

このタイプC は、壁面の仕上げ材だけでなく、巾木や天井際の廻り縁のサイズも関わってくるので、サイズについては注意が必要です。

まとめ

今回は、シャープな開口枠をご紹介しました。

ついでと言ってはなんですが、同時に壁面の見切り材についてもお話しました。

というのも、店舗を設計してるとあらゆる箇所での納まりが重要です。

厄介なのは、実施設計をしていれば仕方の無いことですが、図面修正も突然やってくることは少なく無いのです!

もちろん、実施設計を受注してれば、即座に修正に入りますが……….。

ですから、図面屋を目指す方にとっては、細かいところまで気を配れる設計者になって欲しいと考えます。

尚、建具の描き方について有益な情報があります。興味のある方、是非以下サイトへお立ち寄り下さい!

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