
| ■サイズ | ■仕様 |
| W2550×H2200×D1210 図面参照 | 壁面 : LGS下地 P.B.12.5mm貼/ ダイノックシート (木目)仕上 フレーム : SUS □25×50mm ピンクブロンズ仕上 押え SUS □12mm ビーズブラスト仕上 ステージ: 黒檀材(柾目-横) クリアウレタン仕上/一部 SUS P.L. ピンクブロンズ仕上貼par ※その他は図面参照 |
| ■備考 業態:婦人アパレル全般 作図日:2005.12.25 | ■難易度:上級編/★★★★☆ 《SW_000》は、show window(ショーウインドウ)を指します |

作図解説
レディースショップのショーウィンドは、商品を展示する場所であると同時に、ブランドイメージを伝える重要な演出空間でもあります。
今回紹介する作図事例は、そのショーウィンドを構成する造作一式の詳細図です。
一見すると、大きなガラススクリーンとブラケット照明を組み合わせたシンプルな構成ですが、その裏側には多くの断面詳細図が描かれています。
今回の物件は、2005年の年末休暇直前に作図依頼を受けた案件でした。
固定造作が多く、ほぼすべてが一点物でしたね。
既製品では対応できないため、姿図だけでは製作ができず、各部の断面詳細図まで描き込む必要がありました。
汎用性はありませんが、サッシュの納めは一級品です!しっかり、自分のモノとしてください!
作図ポイント

作図ポイントとして、まず注目したいのがa部詳細図です。
ここではガラススクリーンを壁面へ固定する納まりを表現しています。
ガラスを押さえるSUS丸棒、取付用フラットバー、木目仕上げ壁との取り合いなど、完成後には見えなくなる部材まで描かれています。
ガラスは10mm厚と比較的重量があるため、押さえ材だけでは保持できません。
壁内部の下地を利用してフラットバーで確実に固定することで、安全性と意匠性を両立しています。
この断面図がなければ、現場での施工者は壁内でどのように固定するか判断できません。
特に、壁面に取り付けたオリジナルのブラケット照明(下の作図)は、さすがに目を引きます。
ウィンドのサッシについては、不要なラインを極力なくすために、上部のみパイプが見える程度にして、他の箇所については埋設させる納めとなっています。

続いて、b部詳細図です。
ここではステージ天板と鏡面仕上げパネルの取り合いを示しています。
SUSプレートを木工天板へ納めるだけではなく、角部に3Rを設けることでシャープさを残しながら安全性も確保しています。
数ミリの納まりですが、完成後の印象を大きく左右する部分です。
オリジナルのブラケット照明は、ブラケットから吊られたチェーンが照明の光を受けてグラデーション状になり、滝のようにも見えます。この動きある光演出はアイキャッチャーとしても十分な仕掛けだといえるでしょう。
ここで、残りの各所詳細図を載せておきますので、参考にしてください。
下記はの作図は、壁面ウインドサッシとガラスFIXとウインド内のステージのそれぞれの詳細図です。
是非この機会に、しっかり覚えるようにしてください。どの作図もしっかり描かれていますので、このまま真似って問題はありません。

そして今回もっとも重要なのがc部・d部詳細図です。
このショーウィンドは、不要なサッシュラインを極力見せないことが設計条件でした。
そのためガラスを支えるフレームは壁やステージ内部へ埋設し、見える部分を最小限に抑えています。
c部では上部フレームへの固定方法を、
d部ではステージとの接続方法を詳細に描いています。
見えているのは細いフレームだけですが、その内部には押さえ材や固定フレームが何層にも組み合わされています。
この納まりを詳細図で描き分けることで、製作者は部材の順序や組立方法を迷うことなく理解できます。
姿図だけでは絶対に伝わらない情報です。

さらに、このショーウィンドの特徴となっているのがオリジナルブラケット照明です。
ブラケットから吊り下げられたチェーンが光を受けることで、滝のようなグラデーションを演出します。
単なる照明器具ではなく、ウィンド全体のアイキャッチとして設計されています。
このブラケットについても、取付プレートやベース金物まで図示しているため、照明器具と建築側の納まりを一体で確認できます。

今回の図面で特に大切にして欲しいことは、姿図よりも断面詳細図の重要性が際立っています。
造作図では完成形を描くことよりも、
「どう固定するのか」
「どこへビスを打つのか」
「部材をどの順番で組み立てるのか」
を伝えることが求められます。
a〜d部の詳細図は、それぞれ異なる納まりを示していますが、どれも製作・施工には欠かせない情報です。
また、ガラスをできるだけ浮かせて見せながら、十分な強度を確保するためには、見えない部分の下地設計が重要になります。
完成後に見えない部分ほど丁寧に描く。それが造作図の基本だと考えています。
前述したように、確かに汎用性は有りません。しかし、そんな中にあって各所の納めは目を見張る内容です。
所感・まとめ
この図面を振り返ると、当時は意匠ばかりに目が向いていたように思います。
もちろんショーウィンドは見せる空間なので、それも間違いではありません。
しかし現在なら、まず構造の成立を確認し、その上で意匠をまとめる順序で考えるでしょう。
実際、今回の図面でも天井から補強が取れない2500mmスパンという条件は少し気になりました。
そのため床までフレームを伸ばしてアンカー固定する別案も検討しています。
図面は「きれいに描く」ということは必須ですが、目的ではそれだけではありません。
図面屋として、現場で安全に組み上がり、美しく完成するところまで考えて初めて、一枚の図面を完成させることも大切な使命です!
お願い致します!↓ ↓ ↓







