■サイズ | ■仕様 |
W3000×D1000×H2188 図面参照 | 大テーブル:パイン無垢材ワックス拭き取り仕上げ ※エイジング加工 脚:パイン無垢材ワックス拭き取り仕上げ ※エイジング加工 |
■備考 | |
2020.07.29 |
作図説明
今回の作図事例は、今ではあまり見かけなくなった大テーブルです。3000mm×1000mmのサイズだけでも存在感がある什器です。設計当初でのクライアントの要望は1枚ものの無垢材天板でした。
しかし、それでは「そり」の問題や大幅なコストアップに繋がるので、天板を2分割してジョイントする方法をとりました。また、単に突き合わせてジョイントさせるだけでなく、接合部をより強度にするために相決り(あいじゃくり)加工を施しました。(a部詳細図を参照下さい)
この加工方法は、噛み組み合わせることで膨張などの変形に耐えられるようにして、繋ぎ目の強度を高くするところが大きな利点です。しかも、施工がしやすいこともあり、フローリング材によく施されています。
裏面には天板と同素材の補強材をボルトとナットで締め付けて固定しています。
加えてジョイント箇所には底目地もつけています。
フローリング材に比べて厚みもある無垢材なので、店内の温度や湿度によって伸縮することがあります。この伸縮を少しでも緩和させるために底目地を設けました。
続いて、このテーブルの特徴でもあるクラシック調の脚です。(b詳細図を参照下さい)
既製品のモールディング脚に似せて作図していたのですが、これもコスト調整の対象となり、結果的に既製品に変わってしまいました。ですから、店舗には違ったフォルムの脚が付いています。
作図上での注意点としては、四季のある日本では気候によって木材に微妙な変化が起こります。特に無垢材は顕著に現れるので、この事例のように必ず対処策を考えておくことが重要です。
後記
当時は、あちこちでカフェが見られ、この商業ビルでもこのショップを目玉にしていたようです。
しかし、思った通りに集客が出来ず、わずか3年足らずで退店となりました。設計した方としては、なんとも言えませんが、一生懸命に考えた店舗だけにちょっと納得がいきませんでした。
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