■サイズ | ■仕様 |
総W3500×D215×H2600 図面参照 | 自動ドア:t=1.6mm スチール曲げ加工焼き付け仕上げ +t=8mm強化ガラス+シート貼り(3M アルバ |
■備考 | |
2020.06.15 |
作図説明
めったに描かない自動ドアの作図です。普通は、メーカーさんで設計されていることが多く、内装設計側で作図することは、ほとんどあまりありません。しかし、この物件に限り、壁面・天井意匠との関わりで、嫌々描いたさくずです。
メーカーさんが、作成した図面を元に調整と編集をしたので、まともな図面となっています。参考程度でご覧ください。
百貨店や商業ビルなどのエントランスに、両引きの自動ドアを良く見かけるのですが、この作図事例では戸袋タイプなので、ちょっと珍しい自動ドアです。
まずは、今回の自動ドアの構造について簡単にご説明しておきます。
基本的な考え方は、引き戸と同じなんですが、最も大きく異なるのは、自動ドアを起動させるエンジン部が、建具枠上部に設置される点です。
また、天井面にエンジン部を点検するために、点検口設置が少なくとも2箇所必要となりました。
ここからは各詳細図を見ながら主要なポイントをご説明してきます。まず、平面詳細図からご覧ください。
この作図では、スチール製枠と木製の意匠枠との関係を明記し、戸袋側の壁面構造を表現しています。赤色の斜線で囲まれた部分は上部のエンジン位置を表しています。
建具本体は、ガラスFIXでの框戸で、8mm厚の強化ガラスを取り付けてあります。鉄扉仕様の框戸を作図する場合、鋼材の曲げ方や組み方はとても参考になると思いますので、この構造を是非覚えておいていただきたい箇所です。
以下に、拡大した部分詳細図をご覧ください。
左側の枠付近には、一般的な引き戸と同じようにガイドローラーを床に固定し、自動ドアがまっすぐ引き込まれるように振れ止めの役割を担っています。
続いて縦断面図ですが、こちらは必要な箇所のみ描いています。
通常はドアの直上にエンジン部があるのですが、事例では曲線上の天井との関係で、450mmほど上にエンジンを上げ設置しなければなりませんでした。ですから、この間(450mm)を、Lアングルで吊るようにしました。
こちらも、拡大図を付けておきます。
ドア上部の框はドアの高さを調整する必要があるので、片側だけ化粧ビスにて取り外し可能にしました。足元の框にはガイドローラーをが通るため、側面に切り欠きを設けています。
まとめ
作図での注意点は、特にありません。ただ、自動ドアは一般的な引き戸と違って、上部のエンジン部によって開閉が制御されています。このエンジン部が最も重要でもあり、最も重量のかかる箇所でもあるので、事例のように開口補強は必須となります。
まあ、このような作図はみなさんにとって、あまり必要ではないと考えます。事例でも、天井の意匠が無ければ、私も描く必要は無かったように感じます。しかし、内装でのデザイン実施作図ですから、描く必要はあったかもしれません。
まあ、良い勉強になったと感じています。純恵でした。
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