バーリントンハウス吉祥寺 _2007.03
■サイズ■仕様
W750×D550×H1100
図面参照 
 TOP:人造大理石貼り
 腰:化粧板下地木目シート貼り、リブ染色ウレタン塗装仕上
■備考
2020.06.03投稿

背景

この頃は、神戸のクライアントの仕事がほぼ、毎月のように入ってきていました。社長の年齢が私と近かったために仲良くさせていただいたのを良く覚えてます。

物件は様々でしたね。飲食あり物販ありでこの人の営業力は凄いなんて寒心していましたが、今は無き会社になってしまったのが残念です。

作図説明

一見、結婚式場のチャペルの牧師台にも思えるカウンター図です。シンプルなフォルムで、腰に貼ったリブ材は高級感を醸し出してくれます。原図があったかどうかは記憶はありませんが、取りあえず各業者に発注出来る程度での依頼でした。

特にこれと言った複雑な納めはありません。ですから、使用している素材に着目してご説明していきます。その前にこの家具の断面詳細図を載せておきます。

天板には人造大理石を使用しています。この人造大理石は様々な場所に使える汎用性の高い素材です。施工もしやすく、何より現場加工もできる点で重宝されています。

ただ、設計当初は、色も柄も少なく、洗面カウンターぐらいにしか使えませんでした。しかし、最近では種類も豊富になっている素材です。

次に、腰部分に移りますが、変化を持たせるためにリブ材を貼り、ウレタン塗装仕上げをしました。

この事例の場合、腰の扉とリブ材が同一面なので、見切り材は不要です。しかし、側面で仕上げを切り替える場合は、コーナー部に見切り材を取り付けてリブ材の小口断面を見せない様にする処理が必要です。

逆に、見切りを取り付けずにリブ材で側面を仕上げる場合は、什器サイズとこの凹凸のピッチがぴったりと合うように計算することも重要です。

特に出隅の部分の取り合いが最も難しく、小口の切り口がそのまま見えてしまっうので、中途半端なピッチで凹凸のバランスが崩れてしまったりすると、それだけで高級感あるイメージを崩しかねません。意匠性の高い素材だけに緻密なピッチ計算は必須です。

作図の注意点 としては、同じ面に複数の素材を使った場合にはそれぞれの面積をバランス良く考えてください。意匠デザインの事なので感覚的な配置も良いと思うのですが、綺麗な見え方となる比率も同時に考慮するのも重要です。

後記

今回の事例は、この物件で描いたか家具図のほんの一部です。先月、事務所を整理した際に見つかったものです。バックアップ用にとっておいたCDから見つかりました。家具図の数は、50枚近くありました。

とても貴重な資料ですので、今後、読者の皆様にもご披露できます。家具図を勉強なさっている方には、特に見ていただきたいと感じます。 純恵でした。

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