物件名:不明 作図日時:2000年頃
■サイズ■仕様
W2700×D1200×H1100
図面参照
本体:木下地ラッカー塗装仕上げ
支柱:φ100㎜丸パイプ ニッケルメッキ仕
天板:t=10㎜透明ガラス
■備考
2020.07.20

背景

当時は、まだGMSの集客力が高かった頃で、某スーパーなどはオリジナルブランドのショップを多く立ち上げていました。そんな中、そのスーパーで新たなアパレルショップを提案することとなりました。

海外尾の有名処のショップの模倣計画がって、什器のフォルムだけが先走りして、機能面がついていかず、苦労しました。結局は、使い勝手のよい以前の什器形状にもどってしまったものもありました。

作図説明

今回ご紹介するのは、前述したショップの作図事例の一部です。ショップなどではセンター什器として活躍する。ラウンド型の棚什器の一種です。

ボリュームある商品陳列に特化して作図した什器で、サイズが大きい事もあり売り場のどこに設置しても非常に目立つ存在になります。

GAPやユニクロなどでは、良く店頭に設置し、ボディーと組み合わせてトータルディスプレー用の什器としても活用しています。

展開図に女性の点景があるので、什器の高さ感がよりわかりやすくなっています。ただ、過去の類似する什器と比べてみると若干腰の高さが低いように感じます。

女性の平均身長も徐々に伸びてきているので、腰の高さを600mmに設定しても良いかもしれません。天板は暑さ10mmに透明ガラスを直径100mmの支柱と支柱に溶接したフラットバー(以下FB)で支えています。

ただ、このままの状態ではズレてしまう恐れがあるので、支柱のトップにズレ防止用として円形プレート取り付けました。中棚については、支柱部分をくり抜く必要があるので、非常に精度の高い加工が不可欠です。

まさに、業者さん泣かせの加工ですね。

続いて、天板と中棚を支える支柱の固定方法についてです。支柱の底面に溶接したボルトを什器の上から差し込み、什器下でナット固定しています。

この場合、締め付ける力を面で受けれるように75mm×75mmのプレートをナットと什器との間に挟むことが必須となります。しかし、この支柱と溶接したFBでは中棚の高さがどうしても固定となってしまいます。

また、コストも高くつくので、最終的にスリット付きの丸パイプとブラケットでの対応となり、中棚も分割する事になったようです。
最後に可動式ストックボックスと腰什器についてですが、特に難しい収めにはしていません。

底目地に接着したステンレスのFBと間接照明を取り付けた程度なので、詳細図は断面図を参照下さい。
※ラウンド型:商品展開を全方向に出来る様にしている什器タイプを示しています。

最後になりますが、作図の注意点として、大きなサイズの什器で天板や中棚にガラスを使用する場合、万が一の事故や災害を考えて飛散防止フィルムを裏面に貼るようにして下さい。

近年ではどの商業施設でもガラス棚一枚にも飛散防止フィルム貼りが必須となっている所も多いので注意して下さい。

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