個性的であるがゆえに参考にはならないかも!

興味を感じたので、投稿するも個性的なのであまり参考にはならないと感じます。
しかし、什器の所々の納め方は、珍しさはあるものの参考になるところもあります。

竣工が、1999年ですからかなり古く、60年代のポップさを感じます。
ショップ店頭に配置したディスプレー什器とお考えください。

考え方は円形のテーブルで「置き式」のディスプレーします。
そして、バック棚で関連商品を販売する手法でしょう。

『魅せて売る』って考え方で、普段から私が推奨する販売方法です。
昔は、この販売手法が多く持ちいられていました.百貨店など良い例でしたね!(笑)

■サイズ■仕様
W806.4×D110×H2188
図面参照
枠:t=3.2mmスチール平板焼き付け仕上げ(白)
建具:木工化粧板仕上げ
■備考 1999.10.13竣工
■難易度:初級編★★★☆☆

作図解説

この什器、大きく分けて逆円錐形のテーブルと12mm厚の透明アクリル板で構成しています。

逆円錐形のテーブル本体の木下地の仕上げはラッカー塗装仕上げ。巾木はスチールプレートを貼り付けた造りになっています。

ただ、円錐形の形状だけあって、アクリル板を差し込む箇所の切り欠きが、製作する上でとても手間の掛かることになります。

天板の一部にはパソコン用の電源とLAN回線のジャックを埋め込んでいるので、手掛かり穴付きのフタを取り付けてあります。(平面図参照)

続いて、アクリル棚についてですが、上段のアクリル板は逆円錐形のテーブルの自立を補強する役割を担っています。

曲げ加工をして床面のスチール製のハカマに溝を付け固定しています。

ここで、断面詳細図を付けておきますので、参考にしてください。
それぞれの、詳細図は目を通しておいてください。

什器下部のスチールハカマは、什器全体の強度と安定性を上げるためにT字型としました。
厄介だったのが、中棚の固定方法と補強の仕方でした。

テーブルには切り込みを入れ、差し込む事で安定させられますが、問題は上段のアクリ板とどうやって固定するかでした。

アクリル同士の接着だけでは耐久性がないので、40mm×20mmの角パイプを補強用として取り付けることにしました。

テーブル側にはあらかじめ、インローパイプを鬼目ナットを用いて固定しておき、右側のアクリル板には2枚のスチールプレートで挟み込むようにして固定しています。(各部詳細図を参照下さい)

このスチールプレートの片側には補強パイプを溶接処理しおき、ローレットビスで締め付けるためにナットも溶接しています。

ただ、曲げ加工したアクリル板が垂れてくる可能性もあるので、補強用のアクリルを接着にて取り付けてあります。

最後に作図の注意点をしておきます。

現状、中棚を補強するために角パイプを取り付けていますが、より高い安定性と強度を上げるのであれば、2本にすれば問題ないでしょう。

但し、側面の固定用プレートが倍の数になるので、意匠の承認が必要かもしれません。その辺りはご自分で研究してみてください。

何れにせよ、図面と言うものは、デザイナーと製作者とのコミュニケーションの道具です。
ですから、出来るだけの情報を伝えることを心がけてください。

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