■サイズ | ■仕様 |
W940×D60×H2125 図面参照 | 木部:木染色CL塗装仕上げ FIXガラス:ペアガラスFIX (t=6フロートガラス+t=12クリアガラス+t=6フロートガラス) |
■備考 | |
背景
観光ホテルの設計依頼の中に建具一式の作図がありました。自動ドアからテンパーライトドア、縦型エアコンの点検扉まで多種多様の建具図でした。
中には特殊な遮音壁に設置する建具図もありました。今回の作図事例は、そのひとつです。
作図解説
このサイトでも以前から多くの建具図を紹介してますが、遮音効果のある建具は初めてだと感じます。特に毎回お知らせしている建具作図と大きな違いはありません。
用途は、いろいろありますが、要は密閉度を高めることが最重要で、開口枠と建具の間には、専用のクッション材を取り付けるようになっています。
床面との隙間には、クッション材の高さが調整できるオートマチックタイトで隙間をなくしています。スリット上の窓ガラスも同様に三重のペアガラスを用いて、遮音対策しています。
建具の遮音には、一般的にグラスウールなどを充填しますが、今回も同じ仕様としました。そのため、建具本体も必然的に戸厚を大きくなります。
グラスウール情報をお知らせしてておきます。
⇒ 詳しくはこちらから!
FIXガラスには、3重のペアガラスを使用しました。そのため、建具重量が増え、平蝶番ではその荷重に耐えることができないので、重量用のPヒンジを採用しています。
上記は、平面詳細図を表現していますが、吊り元のヒンジ、ドアノブの位置関係がご理解できますか>?
気になるのは、建具の枠ですね。
やたらと奥行きが合って見苦しいフォルムになっています。もう少し考える必要があったようです。尚、部屋内が見えるように小窓を付けたのは正解でした。
ついでといっては何ですが、縦断面図も添付しておきますので、ご参照ください。この絵面を見ても建具枠がみっともない!
遮音材について
建具の小口に遮音用のクッション材を取り付ける場合もありますが、レバーハンドルや鍵を取り付けるとどうしてもこのクッション材を貫通させることになります。
その少しの隙間でも遮音性能が落ちてしまうので、今回は戸当たりに埋め込むようにして専用のクッション材を取り付けています。そのため戸当たりの見付を20mmと通常より大きくしています。
遮音材参考
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建具の描き方について有益な情報があります。興味のある方、是非以下サイトへお立ち寄り下さい!
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