背景
昨年からカフェのチェーン店の実施図作成に携わることになり、墨出し図とカウンター周りと建具の作図をしました。 ただ、入手する資料データで平面図と展開図とでつじつまが合わない箇所が多数ありどちらが正解なのかを確認することが多かった物件でした。
作図説明
食品スーパーやコンビニエンスストアなどで、スタッフが後方のストックルームや倉庫へ出入りするために設置された建具があります。これをスイングドアと呼んでいるのですが、今回はこのスイングドアをご紹介することにします。
通常は専門メーカーが製作するので、あえて図面を作成する事はありませんが、別注建具として作図する機会があったので解説していきます。
この建具の特徴は西部劇の映画のワンシーンでもよく見かけるウェスタンドアと同じ仕組みで、開閉についてはどちら側でも自由に押して出入りできる便利な耐建具です。
ヒンジの軸に特殊な加工をしているので、開いたドアは自動でもとの状態に戻っていきます。 この自由な開閉は、建具の上下に取り付けたグラビティヒンジと呼ばれる蝶番が可能にさせています。
さて、グラビティヒンジを説明する前に、事例の平面詳細図と断面詳細図をお見せします。
上記の写真と作図を見比べれば、大凡の雰囲気は伝わると感じますが、如何でしょう。仕上げ、仕様は違えどフォルムはほとんど違いはありません。
上記の断面詳細図についても同様に平面詳細図と変わりはありません。
当サイトには、多くの建具事例を載せていますが、今回のスイングドアも是非覚えておいてください。まあ、滅多に描くことはありませんが・・・・。
それでは、グラビティヒンジについて説明を加えましょう。
このグラビティヒンジは、普段によく使う蝶番と回転軸の位置が異なっています。 一般的には平蝶番と呼んでいますが、比較してみるとよくわかるので 下図を参照してご説明します。
左の作図は、一般的な平蝶番で、右側がグラビティヒンジです。
平蝶番の回転軸は建具よりも若干手前にあり、片側にしか開くことができません。 一方、グラビティヒンジの回転軸は建具の中心と同じライン上にあるので、建具をどちら側からでも開閉できるようになっています。
店舗のレジ台などの横にある小さな建具(バッタリ戸)もグラビティヒンジが使われているので、買い物ついでに見てきてもいいでしょう。
建具本体については、窓付きの鉄扉を参照してステンレス製で作図していますが、ヒンジへにかかる荷重を軽減させるために、一般的にはアルミ製の建具が主流です。
ただ、ホコリやゴミなどの侵入を防ぐために隙間にはシールガスケットと呼ばれる樹脂材を建具の小口に取り付けてあります。
また、この作図事例には取り付けていないですが、建具下部に台車が当たってもいいようにガードを取り付けることもあります。
作図の注意点としては、開閉する頻度が高く、開く時の衝撃が大きいスウィングドアなので、ヒンジにかかる荷重はかなりの大きいです。
そたのめ、スイングドア用のヒンジを取り付けることをお勧めします。 多様なスイングドアを扱っているメーカーのホームページを下記に載せておきますので参照ください。
株式会社ユニフロー:https://www.uniflow.co.jp/about/info/
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