■サイズ | ■仕様 |
W970×D113×H3200 図面参照 | 枠:サンメント+木工枠エイジング塗装仕上げ(白) 装飾格子:スチールFB焼き付け仕上げ 鉄地グレー 建具:ナラ材染色CL+エイジング塗装仕上げ(白) |
■備考 | |
作図説明
この作図事例は、店内の分電盤点検用兼、ストックボックスの建具作図とその詳細図です。
分電盤は、一次側電源として基本的に施設側工事(建築工事)で行われる事が多く、店舗設計側からは分電盤の取付位置を明確に指示するだけとなっています。
この作図では、ストックボックス用の建具と、上部の装飾格子のドアと双方に分電盤が干渉います。結果的にこうなったとはいえ、分電盤の位置に納得がいきません。
ということは、分電盤の開閉時は上下2枚の建具を開けないと分電盤チェックはおろか、かなりの不便さは感じ、店員さんのご苦労も感じます。
きっと建築からの引き渡し時に、この位置に在ってどうしようも無いことから、創意工夫して答えを見いだしたのが、今回の事例です。(疲れる!)
まあ、こんなことはよくあること(建築と内管との連携ミス)でして、私もかつては、同様の手法で収めたことが何回かあります。ただ、この事例で救われているのは、壁面がフラットだったことですね。
では、ここまでは良しとして、最初の懸念である「ストックボックス用の建具と上部の装飾格子のドアと双方に分電盤が干渉している。」の件について。
分かりやすく言えば、内装仕上げの「建具枠上部があるために、分電盤の扉の開閉が出来ない」と言うことです。ここでひと工夫したのが、建具上枠と装飾格子とを一体化にして開閉するようにしたんです。
以下の断面詳細図をご覧ください。
上記断面図を見てもらうと、建具上枠の底面から格子枠に対してビスが打たれていますね。そして建具を開ける際に固定しなければならない建具上枠にフランス落としを取り付けました。
言い換えれば、装飾格子を閉めた時点で、建具上枠としての機能を持たす為に、縦枠に対してフランス落とし取り付けたとも。
ここで注意点があります。それはフランス落としを取り付ける場合、必ず両側の縦枠に取付ける事です。片方だけだと、建具を閉めた時に安定感が無くなるのです。
最後に、フランス落としは玄関の建具でもよく使われているので一度調べて見て下さい。
最後に、あまり上の記事とは関係がありませんが、平面詳細図を入れておきます。ぱっとしない作図ですが、面材の収まりが描かれていますので、参考にしてください。
現場って、ほんと何が起こるか分かりません。ですから、楽しいとも思えてしまうのです。以上、余田和でした。
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