二重建具
■サイズ■仕様
W830×D303×H2800
図面参照
フレーム:t=5mmスチールFB焼き付け仕上げ
建具・枠:木工ラッカー塗装仕上げ
■備考
 

作図説明

今回はちょっと厄介だった図面事例をご紹介します。

この作図は、店頭のショーウィンドへの入り口部に当たる建具図なのですが、シャッターのガイドレール(平面図参照)との取り合いで、このような収めになってしましました。

これにより、本来は一枚で良いはずの建具が、二重建具となってしまったわけです。おかげで作図も大変で厄介なものとなりました。

店舗の設計を多くこなしてきたスタッフですが、いつも何が飛んでくるか解らない!って愚痴をこぼした作図が、実はこの図面です。

図面自体がどうこうではなく、一度描き終わった図面の修正と調整が大変だったのでしょう。私自身も、彼の胸中はよく解ります。

しかし、プロである以上は快く作業を進めるように指導しています。

横道にそれましたが、この作図をよくよく見ているとそれほど難しくはないで貼って思い始めました。ただ、この二重建具の場合、気をつけるのが、蝶番を見せないことです。

店頭のウインドウにしても店内にしても、蝶番が見えるのは、あまり好ましいものではありません。ましてスーパーブランドなら尚のことです。

詳細図を見れば、さほど難しくないと納得するでしょう。

二重建具02
平面詳細図

上記は、平面詳細図ですが、どうでしょう。よく見ると理解も出来ますし、収め図面を描くとしても、それほど難しくないでしょう。

初心者の方なら、この図面の読み取りはちょっと厳しいと感じますので、この機会に是非、覚えるようにしてください。

次に、縦断面詳細図をご覧ください。

二重建具03
縦断面詳細図

向かって左側が、店内です。
建具には、もちろん取っ手等は見せたくありません。ですから底面に手ジャクリ加工とシリンダー錠を取り付けました。(ウインドウの扉には取っ手を付けてます)

ただ、この位置でのシリンダー錠の取り付け位置には、問題があるかもしれません。というのも建具高を考えれば、この低い位置では完全に建具の開閉を設定するのは難しいと感じます。(展開図参照)

試行錯誤の結果、建具上下での取り付けでも良かったのですが、利便性が良くないので、通常の考えで進めシリンダー錠を建具高の中心位置にすることにしました。(展開図のは反映してません)

最後に、前述した隠し丁番の取り付けについてですが、必ず建具の重量と高さに合った個数を考え、取り付ける必要があるので注意して下さい。

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