姿図と各部詳細図、断面詳細図を読みとる!
■サイズ | ■仕様 |
W1900×D500×H2250 図面参照 | 造作:LGS+PB下地スタッコ風塗装 本体:木工化粧板仕上げ ショーウインドウ:フレーム:22×22スチール角パイプ+ t6mmクリアガラスFix |
■備考 | |
難易度:中級編/★★★☆☆ |
作図解説
帽子売場での接客カウンターですが、珍しく接客うサイドにショーウインドーが設置されています。まれに見るタイプのサービスカウンターです。
一見すると、なんともややこしい作図ですが、ひとつひとつ見ていくとそうでもありません。
ただ厄介なのが、造作壁との絡みがあるので、各パーツを工場で製作して、現場で取付けします。
この場合、まず造作壁は現場での施工。その他、金物フレーム、ガラス、木工は前述したとおり、各業者さんに任せます。
例えば、上部の垂れ壁と接客カウンターの開口部が、特に気になる部分ですが、設計者は、工場製作するものと、現場施工の分割ラインを図面上で指示してやれば問題なし!(赤ライン指示参照)
レッスンポイント!
それでは、ポイントとなる各部の詳細図をご覧いただきながら納め方について説明していきましょう。
まずは、ガラススクリーンのフレームについて。上のa部詳細図を参照下さい。22mm×22mmの角パイプをフレームとし、9mm×9mmの押さえ縁でガラスを固定しています。
押さえ縁の背面には同じ高さのフラットバーをフレームに溶接処理してあります。フレーム本体の固定方法は、ガラスをはめ込む前に上部の天蓋とカウンター天板、そして壁面にビスで固定しています。
ここで、断面詳細図を見て頂きましょう。その方が解りやすいと思いますので・・・・。以下は、A断面図とB断面図です。
続いて、接客カウンターにに進みます。
A断面図は、接客のためのテーブルトップが有りますが、固定方法は、基本的には、壁面固定になります。
しかし、これだけでは不十分なので、腰部から補強金物で補います。この手法はよく使いますね!(平面図には線で支持してます指示してます)
上部のガラススクリーンは前述で記しているように角パイプフレームとガラスの構成です。
詳しくはb部詳細図をご覧下さい。
続いて、B断面図です。ここには、上部はショーウインドー、下部はストックを表しています。上段だけが引き出しで残り2段は開き扉となっています。デザイン先行でダミー要素を入れています。
ディスプレー用のフレーム棚を設置していますが、シンプルな作りです。以下c,d部詳細図を参照下さい。フレームに溶接したFBにてガラスや底板のベニヤを受けている収めとなっています。
まとめ
やはり、ややこしい事例でした。説明が!
この事例のように造作との取り合いが多い什器って、結構有るんですよ。忙しい時には心入れて描かないと間違います。
私としては、まず各パーツを取り付ける順序を考えます。これについては、現場上がりなので問題ありませんが、やはり納めを考えると作図時間は結構なモノとなります。
ですから、みなさんも什器を設置する前に取り付けておくべきものや取付方なども考慮して設計するように心掛けて下さい。余田和でした。
追記:2022.04.26
今回の作図事例を含んだ図面集が以下サイトからご覧になれます!
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