物件名:BAY HILL CLASSIC 高知大丸店_2000.01
■サイズ■仕様
W940×D142×H2420
図面参照
パネル:木下地ラッカー塗装仕上げ(紺)
フレーム:スチール角パイプニッケルサテン仕上げ
サイン部:t=2mmスチールプレート焼き付け仕上げ
■備考
2021.01.29 

背景

この時代には、10坪未満の小さな売り場の設計については、数多く熟してきました。売り場面積がないために、それぞれの売り場において様々な工夫をしてショップの個性を打ち出しています。

この物件も小さいながらに、サインや什器を工夫してオリジナリティある店舗にしました。その中での作図事例をご紹介します。

作図解説

ファサードでのショーウィンドやサインの設置は、ショップの視認性と他店舗との差別化を計る上で非常に重要な役割を担ってます。

中でも小規模の売り場では、ショーウィンドを設けるスペースを確保することが難しく、サインが特に重要視されます。

そこで、今回は店頭の壁面や柱前などへの設置に適した内照式サインパネルの作図事例をご紹介します。まず、サイン正面図とその断面詳細図をご覧下さい。



サインパネルは、40mm×25mmの角パイプフレームに、木パネルをはめ込んだ形を取り、ショップのテーマカラーを塗装しました。

そのパネルの固定方法は、角フレームに溶接したフラットバーにてビス止めとしました。(断面図上部参照)

一方、内照式サインはというと、ちょっと凝った構造にしています。
スチールプレートに溶接した直径9mmの四方4本の丸パイプを持ち出し、パネルバックでナット締めとしました。

この持ち出したサインプレートとベースパネルの間に、上部から光源となる照明器具を内蔵した乳半アクリボックスを落とし込み、持ち出しの9mmの丸パイプに引っ掛ける方法で納めました。

尚、スチールプレートには抜き文字加工で、ショップサインを施しています。考え方は、以下のスケッチを参考にして下さい。


この手法での利点は、照明のメンテナンスが比較的簡単に行えることと、四方に光りが、拡散することで、ショップサインをより際立たせる効果が期待できることです。

ただ、乳半アクリルボックスだけを引っ掛けるのでは耐久性が低いので、アクリボックスの裏面には、照明器具を取り付ける下地材を兼ねたスチールプレートをビス止めしています。

このスチールプレートの上部を切り欠き加工して、丸パイプに引っ掛けるようにしているのですが、浅い掛かりでは、プレートがはずれてしまう恐れがあります。

しっかりと安定して掛かるように深めの切り欠き加工をする事が、ポイントとなります。以下の詳細図をご覧下さい。

納めのポイントは、メンテナンスを簡易に出来るように、あえて照明器具をベースパネルに固定していないところです。そのため、光源のサークラインへの配線コードは、引き上げても十分メンテナンスが出来る程の長さにしておく事が必要です。

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