■サイズ | ■仕様 |
W1500×D110×H1500 図面参照 | 化粧格子:木工下地突き板貼り 押さえ縁:木工下地突き板貼り |
■備考 | |
★★ ★☆☆ |
背景
物販店の設計、特に実施設定が多い中、たまに毛色が違う仕事が舞い込んでいます。某煙草会社の社長室改装の物件があって、趣のある壁面の実施図面を作成しました。デザインについては元請けの設計担当者がラフでスケッチを起こしてくれました。
作図説明
社長室の既存壁の一部を撤去し、間接照明ボックスを埋め込むことにしました。造作でも良かったのですが、施工期間も無いということで、工場での作り物を、そのまま壁面にはめ込み、最終仕上げとすることにしました。
デザインコンセプトは、和風モダン。改装壁全面に縦格子状のリブ材を貼り付けています。その面に、直径1500mmの開口を設けて装飾ガラスをはめ込み、少しモダンな和の雰囲気が出るようにしました。
作図時点では、装飾ガラスの仕様は未決定でしたが、あれこれ打ち合わせた結果、和風柄をスリガラス風のエッチング加工で決まりしました。大事な部分ですから簡単には決めきれません。
ボックス内部の照明には、ノスタルジーを感じてもらうため電球色のLEDを使い、装飾ガラスにも温かみある淡い色目の光演出をしました。この空間だけが浮き上がってるイメージです。
巾木は、h=30mm底目地としました。1.6mmスチールFB と t=3mmスチールFBを溶接加工し、縦格子同色の木目色で焼き付け塗装仕上げした部材を取り付けました。ちょっとシャープな間隔がモダンさを引き立てます。
開口枠とガラス抑え縁について
これは反省点ですが、10mmで折り返し10mmの見付20mmの開口枠ガラス押さえ淵は、ちょっとしんどい気がします。おまけに直径1500mmです。事例は木工で描いてますが、やはりこの仕様には限界があるように感じます。
ここは、スチール開口枠とした方がきっと良かったと思います。竣工以後の話は聞いてませんが、現場からは仕様変更がかかったものと考えたいです。だって、ガラスメンテで、この開口枠を脱着するのはとても難しいと感じたからです。
いずれにせよ作図では、出墨、入り墨が明記されているわけですから、後は現場で判断してもらっても良いか!って考え方もありますから。
ダイライトについて
格子のバック面にも同仕様の突き板仕上げにするため、ダイライト材をつかっています。格子を固定する下地材としても利用でき、不燃材でもあるので木工の意匠にする場合は便利な建材です。
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