ポールスチュアート 阪神百貨店_2001.01
■サイズ■仕様
W1810×D903×H2640
図面参照
壁面:LGS50+PB+t=3ニヤトー染色CL合板
+20角ニヤトー染色CL@20取付
スクリーン:t=10クリアガラスFIX一部R面加工
■備考
2019.11.27更新

作図説明

この作図事例は紳士のスーツショップにあるショーウィンドです。外 壁面には20mm×20mmの木製リブ材を等間隔で取り付けて、重厚感が漂う雰囲気にしています。 このリブ材という材料は凹凸のある形状で、今回の事例で使用した縦格子状の他にも様々な模様があります。

このリブ材を使用した壁にステンレスヘアラインの(以下SUS HL)サッシュと10mm厚のクリアガラスを使ってショーウィンドを構成しています。

背面にはウィンド内でディスプレーするマネキンなどを入れ替えたりするために、扉を設けていますが、壁面と一体化した見え方になるようにリブ材と同じ仕上がり面になるように合わせています。 また、開口枠も外からは見えないように壁厚と同じサイズにしています。(a部詳細図を参照下さい)

建具の開閉に使用している蝶番には使用頻度と建具の重さを考慮して、重量用のピアノ蝶番にしました。

フロント面のウインドウにもリブ材が入ります。サッシュ廻りについては、リブ材よりもサッシュが前に出ている必要があり、このため5mmのチリを設けています。(b,c部詳細図を参照下さい)

サッシュの構造には、ごく一般の納めで仕上げています。ガラス枠となる箇所は、65mm×18mmの角パイプフレーム+ガラス押さえ縁設け、ウインドウ裏面からビス固定しています。

ここで、作図上での注意点として、2つ挙げておきましょう。

ひとつ目は換気です。
密閉されたショーウィンドにも空気を入れ換える換気口が必要です。必ず熱抜き有りきと考えて下さい。

そこで、背面の建具上部に換気用の木製ルーバーを取り付けました。このルーバーの前にもリブ材を取り付けているので、ちょうど格子状に見えるようになっています。

ふたつ目は建具と壁の段差です。
ガラス越しにショーウィンドの中を見た時に、ディスプレイメンテ用入り口とはっきり分かる場合がたまにあります。 やはり、ここはウィンド内部の壁と建具はフラットにしておかなければなりません。

建具上部の熱抜きとウインドウ壁と建具の段差が確認できます

せっかくのショーウインドウですから、見た目が肝心です。断面図を見て頂くと分かるように、建具とショーウィンドウ内の壁とに段差が出来ています。 店舗内の方を優先した結果です。これについては賛否両論有るでしょう。

最後に、今回使用したリブ材についての情報を以下に示しておきます。リブ材の代表的なメーカー:サカイリブ https://sakairib.com/products/

作図の注意点として、ウィンド内部のステージに壁面と同じクロス貼りとなっていますが、この仕上げ方は良くないです。本来クロスは壁面や天井面に貼るもので、床に貼る材料ではありません。

汚れないように靴を脱いでウィンド内に入っても、数を重ねる度に劣化してしまいます。 ですから、ステージの床面にはビニール系タイルや長尺シートなどで仕上げる方が良いでしょう。

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