木製ガラスショーケースの納め方

今回は、珍しい木製のガラスケースの紹介となります。
最近ではこのようなスタイルの什器は少なくなってきました。

昔のトラッド全盛時はあちこちで見られたのですが、時代とともにその影を潜めたようです。
個人的には好きな感じですが、今は専門店のみがこのスタイルを続けているようです。

それでは、以下の作図に目を通してください。
図面左側3分の1に、三面図。

そして右3分の2にそれぞれの詳細図が描かれていますので、しっかり読み込んでください。

■サイズ■仕様
W1000×D450×H1000
図面参照
ガラスケース:t=8クリアガラスフォト+ボンド組み
ガラスケース引き出し:t=8クリアガラスFIX+木下地塗装仕上げ
脚・面材:木下地塗装仕上げ
■備考
難易度:中級編★★★☆

作図解説

この図面は、昔トラッドショップを手がけていた際に描いた図面です。
もう、30年目の作図でや古めかしい図面でもありますが、その中身は濃いモノを感じます!

三面図は、ザックリ見ていたいて理解なさってください。
什器平面図の左に、2カ所の平面断面図があります。什器立面図のそのカ所が明記されています。

ガラスケース内の断面図、引き出し内の断面図が明確に描かれています。
まぁ、この辺りは当サイトの箱物什器で多く見ることは出来るでしょう。

注意して、見ていただきたいのは、図面右下辺りに描かれている縦断面詳細図類です。

今回の売りです!

作図ポイント

箱物が絡む什器では、平面詳細図は必須で不可欠な図面です。描かない図面屋さんも多いでしょうが、ここはきっちりした仕事をして欲しいです。

それにもまして、大事な図面が以下の断面詳細図とその下の部分詳細図です。ここまで描けば、私としては拍手もんです。

図面は、じっくり読めばある程度の人なら理解できるでしょう。しかし、断面詳細図は見て、即内容が伝わるような気がします。

この「内容が即伝わる」と言うのが、『稼げる図面』と言うことです!
是非是非、勉強してください!

そして、上の断面詳細図を拡大した図面が以下ですが、ここまで描くと文句はでませんね、絶対に!

その構造が、手に取るように分かりますし、クライアントにも説明しやすいはずです。

引き出しの部材のサイズ、ガラスの納まり、ショーケースないしは、引き出しに取り付けた各種鍵の位置等々などです。

このように、しっかり描かれた図面は、評価は高く信頼性に富むと私は考えています。
同じ1枚の図面でも価値が上がれば、描いた人への信用度も上がります。

まとめ

今回の『稼げる図面』、如何でしたか?
永年図面を描いていると、並行して様々な図面をみますが、素晴らしいと言った図面を見ることは希ですね。

確かに時短って大切ですが、我々図面屋にとって時短って言葉は当てはまりません。
なぜなら、図面1枚のミスが大きな金額に関わっています。

最近はありませんが、昔は図面の間違いで設計料が値引かれることがありました。
だから、図面を描く時は緊張しっぱなしでした。

今は私もPROになったので、前述のようなことはありません。ただ願うのは図面屋を目指す方は、このようなことが無いように願いたいです。

以上!

長々とお付き合いありがとうございます。
尚、乱文についてはご容赦を!

お願い致します!
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