今回は、壁面造作図として以下の図面を用意しました。

広々とした空間は店舗にとって良いことですが、あまりに広すぎるのも考えものです。

そこで、考えたのが、以下の壁面ボーダーです。

とは言っても、かなり以前の図面なので、興味を引くことはまずありません。

しかし、ひとつだけお伝えしたいことがあるので、投稿しました。

ポイントは、金物ジョイントです。

店舗空間には、今回の事例のような条件は少なくありませんので、是非覚えておいてほしいと考えます。

作図解説

■サイズ■仕様
W4616×D50×H400
図面参照
フレーム:25×25スチール角パイプ焼き付け仕上げ
横桟:25×5  FB焼き付け仕上げ
■備考
難易度:中級編/★★☆

まず、上の作図を読み取ってください。
見た目は、ややこしそうに感じますが、じっくり見ればその構築が理解出来ます。

それでは始めて下さい。約15分で読み取れるはずです。

意匠としては、まず2つのアーチ状を設けました。この下部には開口枠がああります。
この出入り口で大きな売り場を二分して異なった空間を造ろうとしたわけです。

ポイントとなるデザインはアーチで、その他は付け足しのようですが、棚を意識した横桟で構成しました。
設置後に、この棚スペースにビジュアル関連を配置しましたしました。

結構賑やかになりますが、同じ色で調整(同色で色調変化)した結果、なかなかのものになりました。

さて、デザインは大したことは無いので、次に進みます。

作図ポイント

以下、3つの画像がこの作図事例のポイントとなります。 要は、どのように取り付けたか!ということ、およびこの長い金物フレームを取り付けたかということです。

もちろん、施工については設計者だけでは判断できません。 加えて、このような大きな構築物の場合はなおさらです。

金物業者や現場監督との打ち合わせは不可欠です。 最終的にはうまく納まりましたが、以下の図面を持って打ち合わせに臨みました。

厄介なことは、現場に付き合ってもらうのが私のやり方です。

まず、以下の作図はこのフレームを垂れ壁に取り付けた状態の断面図です。

簡単でしょ!

以下は、フレームの一部を拡大しました。
ここには、金物ジョイント部がにカ所。それに下部には垂れ壁への固定も描いています。

上記の固定方法は断面図を再度見てください。

それでは最後になりますが、以下がこのフレームをジョイントした仕口を描いています。
インロー式で処理しました。

こういった、長い金物のジョイントはこの手法を使いますが、一般的な納めとは言えませんが、私の場合これで納めます。

木工製作物も若干の違いはありますが、同じような考え方で納めます。
皆さんも、一度商業施設へ行って確かめてみても良いのではないかと思います。

以上です。
乱文お許しください。では次回も楽しみにしておいてください。

お願い致します!
↓ ↓ ↓
にほんブログ村 デザインブログへ