レザー張りした収納付きベンチシート
物件名:UCC YATA Kwun Tong 18.10
■サイズ■仕様
W1690×D550×H750
図面参照
本体:木下地化粧板仕上げ
ベンチシート背もたれ:ウレタン下地レザー張り
ベンチシート座面:ウレタン下地レザー張り
■備考
17.12.15更新 

作図説明

この作図事例は、カフェの壁面に設置したベンチシートの詳細図です。
白く塗装されたブリックタイルの壁面に、木目調の背パネルと黒レーザーのベンチシートとが、清潔感と落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

ベンチシートの腰部には、お客様の手荷物を収納出来るように引き出しを設けています。

一般的には座面を持ち上げて収納するタイプが多いのですが、分割するサイズが1690mmと大きいので今回は引き出し式にしました。

特に、難しい収め方をした箇所はありません。
座面を持ち上げるタイプと構造が異なっている点をご理解してもらえれば作図もスムーズに進める事が出来るでしょう。

では、断面図をご覧頂きながら構造について説明します。

レザー張りした収納付きベンチシートの断面詳細図

この事例では引き出しに手荷物を収納できるようにしているので、座面には2種類の堅さの違うウレタンフォームのみとなっています。
この点が大きく異なるのです。

座面を持ち上げるタイプでは、最も荷重がかかる所に開口を設ける訳ですから、構造上どうしても木工で骨組みをして補強する事になります。
お客様が座った時の重量に、ベンチが耐えれるように強度を上げる必要があるからです。

しかし、このベンチシートは、上部に開口を設けていないので強度を上げる必要もなく、逆にゆったりと座れるクッション性の高い座面に出来るのです。
また、座面の劣化も殆どないという所もメリットとしてあげられます。

最後に、壁面のコーナーに角パイプの見切り材を取り付けています。

レザー張りした収納付きベンチシートの部分詳細図

a部詳細図で描いているように、スチールフラットバーをパイプに溶接してビスで固定するシンプルな収めです。
ウレタンフォームについては下記記事に画像付きで詳しく説明しておりますので、参照下さい。
⇒ ベンチシートの代表的な作図事例

作図上での注意点

この事例では、足下の手ジャクリで引き出すようにしているため、その都度屈む必要があります。ですので、高齢者の方や妊婦の方にとっては辛い姿勢になるかもしれません。
出来れば座面の直下にするか、船底タイプの手掛かりにした方がベストでしょうね。

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