汎用性がありシンプルな引き戸
■サイズ | ■仕様 |
W2060×D120×H2400 図面参照 | 枠:メラミン化粧板仕上げ 建具:木目風ポリ合板貼り |
■備考 | |
作図解説
建具の中では、開き戸と同様に最も作図をする機会が多いのが、引き戸の作図です。 壁厚も一般的な92mm厚(軽量鉄骨壁)に取り付けているので、基本中の基本だと言えます。ですから、是非覚えておいて下さい。
さて、引き戸を作図する上で重要となるのは、扉を開き切った時に出来る空き空間のサイズです。 図面内では「有効開口」と明記している寸法です。そして正面から見て建具枠内に少しだけ建具が見えている部分が有りますが、これを「引き残し」と明記しています。
どちらも、ドアハンドルや取っ手など形状やの取付位置によって多少変わってくるのですが、この二つの寸法だけは注意して作図するようにして下さい。
今回の事例での有効開口は、930mmとして人が荷物を持っていても余裕で通れるサイズとなっています。 上の平面詳細図を見れば理解できます。
開き戸でも900mm前後の開口が最も多く、一般的なサイズと言えます。 逆に最小の有効開口というと600mm〜750mmと私は考えています。(多少は前後有り)
次に、引き残し寸法は、取り付けるドアハンドルなどによって大きく影響されます。 既製品のハンドルであれば推奨する取り付け位置があるので、引き戸を引いた際に、ハンドルを握った手と枠がぶつからないぐらいに残しておく必要があります。
一般的には、100mm〜120mmのサイズが必要とされています。 事例ではドアハンドルの取り付け位置が、枠から65mm離れた位置で、引き残しを120mm取っています。 開閉する時に、余裕を持ってハンドルを握る事が出来ています。
続いて、その納めにおいてのポイントを伝えておきます。 引き戸も開き戸と同じように戸当たり機能が必要です。
前述の a部詳細図をご覧いただくと、枠の一部を切り欠いてフェルトを貼り付けています。 戸当り部分です。これは、防音効果と枠と建具の両方を傷つけないようにするために取り付けます。
材質はクッションゴムやフェルトなどが一般的です。 枠の加工が難しい場合は、建具の方にクッション材を取り付けることもあります。ただ、開閉する度に、このクッション材が見えてしまうので、あまりおすすめはしません。
それでは、最後に引き戸には欠かせないレールについて。 以下の断面詳細図をご覧下さい。
建具枠に埋め込んだレールと床面に取り付けたガイドは、共に既製品を使用しています。もちろん建具の重量や開口高さでレールサイズは変わってきますので、その都度確認しながら設計するようにして下さい。
今回の作図事例で使用したレールの成功事例の情報を下記に添付しおきますので、是非、参考にして下さい。
レッスンポイント
今回の事例は、引き戸で不可欠なレールを建具枠に埋め込む最も一般的な納め方をご紹介しました。もちろん、その他の納め方も多く見られますので、この際、ネットでチェックするのも良いでしょう。
ただ、、その前に今回のポイント箇所をしっかり理解して欲しいと考えます。再度、チャックポイントを表示しておきます。
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