図面屋の必須の項目のひとつ!

今では珍しくなくなった納まりのひとつが、壁面や柱形に取り付ける固定棚の実施図です。
このブログでも、何度も取り上げてきたテーマのひとつですね。

図面屋の初心者からは、「壁から“ニョキッ”と棚が出ているのを見て、どうやってこんなふうに取り付けてるんですか?」という質問をよく受けます。

私自身も、昔はこの納まりが分からず、ずっとモヤモヤしていました。
ですが、百貨店やブランドショップの設計に携わるようになってから、ようやく“インロー式”という納め方を覚えたんです。

いまでは、インロー固定用の金物やその下地部材まで既製品として手に入るようになりました。
でも、昔はすべて別注で作っていたんですよ……。

少し前置きが長くなりましたが、作図そのものはそれほど難しくないので、理解も早いと思います。

作図解説

以下が今回取り上げる図面になりますが、内容としては比較的シンプルな部類です。
まず、平面図があり、その下に立面図を配置。そして注意すべきは、やはり断面図になります。

実際に作図されている方の中には、この“断面図”に苦手意識を持つ方が少なくありません。
ですが、今回の事例に関しては、それほど難解なものではありません。

もちろん、まだ慣れていない方にとっては、少しハードルが高く感じるかもしれません。
でも、ここはしっかり押さえておいてほしいポイント。そうでないと、私としてもちょっと心苦しいところです。

なお、棚の前辺りに仕込んだ間接照明については、拡大図を別に設けて描いています。

■サイズ■仕様
最下段棚 W1350×D450×H25
*その他寸法は図面参照のこと!
木棚(1・2段目) :木下地ウレタン塗装鏡面仕上げ
木棚(最下段) :黒檀材(柾目-横) 染色クリアーウレタン仕上
取付用ベース : t5×40mm  スチールF.B. 素地仕上
棚取付用インローフレーム :  □15mm 素地仕上
■備考 ■難易度:初級編★★★☆☆

作図ポイント

左に示した図面が、今回の断面図になります。
図面の精度をさらに高めていくと、“断面詳細図”とも呼ばれるようになります。

図面初心者の方は、ぜひこの断面図を描くことを心がけてみてください。

今回の図面は、決して複雑な構成ではありません。ゆっくり丁寧に進めていけば、きっとあなたにも描けるはずです。

そして、慣れてくれば、自然とスピードも上がっていきます。だから、焦らず取り組んでください。

正直、この程度の図面が描けなければ、なかなか“食っていく”のは難しい世界です……。

とはいえ、心配いりません。何でしたら、いつでもお手伝いしますよ。

なお、今回の棚板の断面については、できる限り正確に描いていますが、最初は“ハッチング”でも構いません。

大切なのは、まず断面図というものの考え方をしっかり理解すること。あとは、ひとつひとつ経験を積んでいけばいいのです。

尚、同じような作図事例がありますので以下からお入りください!

上の詳細図は、もうお分かりですね、何処を描いているか……..。
それでは、今回はこれで失礼します。

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