デザインの決め手!それは曲げ加工したスチールの角パイプ
一見、豪華な開き戸ですがかなり古い資料なので、あまり記憶はありません。恐らく結婚式場のチャペルのエントランスとみますが、確かではありません。
デザインの決め手となったのは、20×20mmのスチール角パイプです。最近では、ロートアイアンという商品(既製品)などもあって、設計する側にはとても便利なものもああります。しかし、当時はそんな便利の良いものは全くありません。全て別注で制作してました。
作図にについては、見た目ゴチャゴチャしてますが、一般の木製建具の両開き戸と同じ納めと思ってください。ですから、時間は掛かりますが、誰だって描ける図面と考えます。じっくり攻めてみてください。
■サイズ | ■仕様 |
W1800×D60×H2100 図面参照 | 枠:既存利用 新規建具:ナラ材OSCL仕上げ フレーム:25mm角 アルミブラックカラー 曲線フレーム:20mm角 アルミブラックカラー |
■備考 | |
難易度:初級編/★★★★☆ |
作図解説
いつものように、平面詳細図からです。建具枠は既存となってますが、これについては、建具枠+面材で過去に取り付けたのでしょう。
続いて、厚み50mm 建具本体には、ガラスをFIXさせ25mm のスチール角パイプの押さえ縁で固定、デザインとなる曲げ加工したパイプは20mmを使用しています。
このガラスFIX仕様を、無くせばただの開き戸です。一度、この状態で描いてみれば理解も早いと思いますので、挑戦してください。
尚、この平面詳細図には、付加に取り付けたヒンジも忘れないように!
次に断面詳細図を見てください。こちらも平面詳細図と同様になってます。横か縦かの違いですが、平面詳細図では見えない箇所が必ずあるので、平面詳細図と断面詳細は、必須です。
それでは、確認していきます。まず上から、面材を施した建具枠、建具、ハンドル、そして床ヒンジが確認されます。こちらもゆっくりで良いですから、読み取れるようにしてください。
作図ポイント
作図ポイントと言うより、注意点ですね!
気になったのが、建具の厚みが50mmに対し、曲げ金物のデザインの厚みが、60mm もあることです。本来なら、逆の方が良かった気がします。
曲げ金物のデザインを共調したかったのか、うちのスタッフがクライアントの言いなりになったのかは、定かではありませんが、やっぱりおかしいです。
理想的なカタチは、まず、建具厚み60mm、金物の厚み50mmとします。これなら建具とデザイン金物が、同面となり、今回の事例よりはすっきりすと思います。
以下は追加の作図です。良く考えると床ヒンジでの開閉でしたね。そうすると、赤でマーキングし箇所があたります。ですから、作図練習する場合は、そこを加工してください。済みませんでした。(2022.02.11追記)
尚、建具の描き方について有益な情報があります。
今回から、ちょっと指向を変えて作図方法などを伝えようかと思いつきました。 第1回目として、『基本的な木製片開き戸の作図方法』からはじめていきます。 店舗には無くてはならない『建具』! 今回は簡単な、木製の片開き戸です。 …
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