■サイズ | ■仕様 |
W1353×D1450×H2300 その他図面参照 | 間接照明パネル:木目メラミン化粧板貼り分け 底目地:t=20mm底目地塗装仕上 |
■備考 | |
作図解説
百貨店の売り場を多く手掛けてきましたが、店舗環境を考える上で大切にしていることは、環境柱です。この柱、実はとても大切であり、アイキャッチャーとなる重要な要素なのです。
よく用いられるのは、色気も無く寂しい柱に、ちょっとしたイメージアップするためにイメージフォトなどが使われるケースは多いように感じます。
しかし、今回の作図事例は、前述した方法ではなく、意匠パネルを施したオーソドックスな間接照明についてお話を進めます。
近年では、LED照明があるのでとても便利になりましたね。 この図面の設計当時(30年前)は、ほとんどがトラフといって、蛍光灯型の間接照明がメインとして使用していました。
よく注意したことと言えば、照明器具タイプとその配列方法、そして器具廻りの有効寸法です。 以下に間接照明部の拡大図をご覧下さい。
この事例での照明器具タイプは、前述したFLトラフ(比較的コンパクトサイズを選んでいます)仕様です。
照明の光が途切れることのないように器具同士をずらして配置する千鳥配列としたので照明廻りの有効寸法は、150mm×140mmにしていますが、この寸法も経験値が無いとなかなか決めきれないものです。
結果的に、最低でも130mm×130mm以上を取っておけば妥当と感じたのは、もっと後のことでした。
この有効寸法は、照明器具をメンテナンスするために必要な寸法とお考えください。 ただ、LED照明の場合はもっと小さくする事は可能です。
造作図としては、難しいものではないのですぐに理解出来ると確信しますので、しっかりお勉強してください。
レッスンポイント
作図上の注意点と言っては何なのですが、 間接照明やダウンライトなどの照明器具を使用するとき意識しなければならないことがあります。
それは、器具の他に安定器も必要かどうかです。
天井裏や壁の内部、あるいは什器の底面に取付が可能であれば良いのですが、安定器を隠すために、せっかく描いた図面を修正することがあります。
出来ることなら、作図する前に、照明器具のカタログなどで確認しておくことをおすすめします。
そうでないと、忙しいときなど描ききった図面修正だけは頂けませんからね。
虎の巻の作り方
最後に、読者皆さんにご提案なんですが、まず、ややこしい収めについては、やはり自分の「虎の巻」ノートを作成することです。
私などは40年近く図面を描いていますが、過去から定期的なショップリサーチを行い、「これは良い!」って感じたときは、すぐにでも、その場でスケッチを描く癖を付けました。
その後、「虎の巻」ノートに資料を整理するのです。今では、大学のと15冊以上になります。
こういった積み重ねで、実施図面の精度を上げるよう、今も日々精進しています。 デザイニングするときも同様の方法で、まとめるようにしています。
以上、余田和でした。
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