狭い空間を旨く使った ”気配りフィッティング”

フィッティングルーム(以下、FR)にも“ちょっとした気配り”が求められる時代になってきました。
お客様の使い勝手への配慮など、もはや単なる「箱」では通用しない空間として、FRは進化を続けています。

今回の作図事例も、そうした背景を受け止めた「機能性」と「安心感」の両立を目指した設計といえるでしょう。まずは図面をじっくり読み込んでみてください!(目安:15分)

■サイズ■仕様
W1384×D1384×H600
*その他寸法は図面参照もこと!
壁面:LGS/PB下地/アンティコスタッコ仕上一部仕上壁面:LGS+PB下地クロス仕上(一部)
カーテンレール+カーテン取付
*その他仕様は図面参照もこと!
■備考 ■難易度:初級編★★★☆☆

作図解説

今回のFR作図事例は、他のFRと比べて細やかな気配りが随所に盛り込まれている点が特徴です。

まず正面、右側には高齢者に配慮したスツールが固定され、左側にはフェイスカバー収納ボックスが設けられています。

試着の場面では、こういった配慮があるかないかで使い心地が大きく変わるもの。設計者の“親切心”が感じられる仕様です。

さらに、壁面に取り付けられた可動式ミラーも見逃せないポイント。

使用者の動きに応じた見え方が可能になっており、可動金物の選定や取付位置も含め、実施設計としての完成度が高い印象です。

図面にはそのあたりの納まりがしっかりと反映されています。

また、前述したスツールはコンパクトながら安定感があり、試着時には頼れる存在。座るだけでなく、荷物を置いたり、体勢を整える補助にもなるマルチな役割を果たしています。

空間の中での配置やサイズ感もバランスよく設計されており、見た目と実用性を両立させた好例といえるでしょう。

作図ポイント

作図ポイントとしては、フェイスカバー収納ボックスでしょう。
構成と納まりが断面図で明快に描写されており、仕上げ材や下地の構成も含めて一目で把握できるようになっています。

次に、壁面ミラーは可動式となっており、その可動範囲や取付位置が的確に図示されているため、実際の動きや使い勝手を想像しやすい設計となっています。

上記断面図を参考にしてご自分で描いてみてください。

まとめ

この図面に描かれたフィッティングルームは、見た目はシンプルながら、細かな配慮と納まりの工夫によって快適な試着体験を生み出す什器になっています。

図面としても、構造と意匠、使用者の動きをつなぐ役割がしっかり果たされており、設計者の視点と気遣いが伝わってくる好例と言えるでしょう。が、よくよく見ると抜けてるところが目立ちます。

褒めちぎって損をしたかな>?

ちなみに、フェイスカバーとは!

引用元:ママはアパレル店員

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