物件名:ふらんす亭 ユーカリプラザ店_03.08
■サイズ■仕様
W380×D380×H2188
その他は図面参照
座面:木工下地ウレタン+ビニールレザー貼り
腰:木工下地染色CL仕上
補強金物:30×30スチール角パイプ組
■備考

作図解説

ちょっと変形型のスツールが、今回の作図事例です。既製品でもよかったバーですが、デザイナーと協議した結果と別注となりました。

デザインはあまり意識しなくていいです。それよりこの不安定なスツールを固定した納めを学んでください。 大変でしたから!

元々は、もっと凄いデザインでした。店舗のデザインイメージを元にしたフォルムだったのです。ちょっと不安定というよりはかなりヤバイとも感じました。

デザイン先行で進むとこんな形状の図面が出来上がってしまったというわけです。 本音は「こんなもん、ようつくるわ!」って思いです。私は、好きではありませんが、これについては、デザイナーには逆らえませんので・・・。(泣)

さてさて、ここからが問題です。最も不安定な箇所を改善しなければなりません。 それは、当たり前に考えても床固定が必要なんですね!

念のため、デザイナーやクライアントへの了承を得て、全体的なフォルムを崩さないように固定するようにしました。

まずは、床に固定するための「座」を設けました。 この座に、上部のスツール部分を上から差し込んで取り付ける、良くある手法です。 ただ、形状的に重心が高い所にあるので、単に差し込むだけではまだ安定したとは言えません。

毎日人が座るわけですから、荷重がかかる「座」の部分には、かなりの補強が必要と感じました。

断面詳細図

そこで、角パイプ組した補強金物を内部のストックの底板に当て、溶接したボルトと化粧ナットで締め付ける方法にしたんです。

イメージスケッチ

しかし、この納めでいつまで持つか不安でした。腰が木工ですから・・・。今思えば、コストはかかりますが、オールスチールで考えれば良かった感じます。

きっと3年は、持たなかったような気もします。繁盛してたとしたらですが。

物販店での陳列什器とは違い、スツールやバーカウンターなどは、人と接触する頻度が多く、常にどこかに荷重がかかる家具です。

持たないものは持たないって突っ走れば良かったのですが、これ以後は、強度や安定性には神経を使い、気を付けて設計するように心掛けて下さい。

後、意識しているのは、常に人が座ったりするスツールなので、腰部の各コーナーには面取り加工が必要です。 角張った状態では、怪我をする可能性もあるので、曲線状の面取りを取るようにしています。

お願い致します!
↓ ↓ ↓
にほんブログ村 デザインブログへ