■サイズ | ■仕様 |
W1500×D460×H2200 図面参照 | 間接照明BOX:t=1.2mmボンデ鋼板曲げ加工焼き付け仕上げ(黒) 堀上天井:t12.5下地AEP塗装仕上げ(白) |
■備考 | |
作図説明
大型ファッションブランド「H&M心斎橋」が、関西初出店と聞き及んでいた矢先に、クライアントから連絡があってなんと私が、環境設計を手伝う羽目になってしまいました。内容は、スリーフロア(レディース、メンズ、キッズ)で構成されたビルのエントランスや吹き抜けなどの実施図でした。
店舗デザインに関わる実施図はなく、そのほとんどがややこしい天井造作を手伝うことなりました。まあ、私的にはパッとしない仕事でしたが、世話になった先輩を助けるつもりでやったわけですw。
そんな店舗ですが、唯一面白そうな作図を任されたのが、今回お紹介する作図です。エスカレーター最上階の環境で、天井上部などで良く使われている堀上天井の作図事例です。
ショッピングモールや百貨店などに、エスカレーターの最上階の天井を堀上天井にして、間接照明による演出をしている商業施設はよく目にすること感じます。
ちょっと特殊な作図だとは思いますが、特別な素材やテクニックを使っているわけではないので、応用すれば様々な天井造作にも使える作図事例だと思います。
ただ、ごく一般的な堀上天井と違う点は、堀上面にアール加工を施している点と間接照明カバーの形状が三角形というところです。どちらもボンデ鋼板の曲げ加工で製作しています。
アール面の関しては、曲げ加工が可能なプラスターボードやケイカル板などでも施工は出来ますが、下地を組むだけでもに多くの手間と費用がかかるときがあります。また、曲げる事のできる半径にも限度があります。
今回の事例のように半径330mmのアール天井では、プラスターボードをきれいに曲げる事は難しいので、堀上天井の立ち上がり部分と間接照明カバーをボンデ鋼板で製作するようにしました。
収め上でのポイントは本天井との接点処理です。
a、b部詳細図(上下作図参照)を見ていただくとわかるように、ボンデ鋼板で製作した部分とプラスターボードを貼った天井との接点にはV字型に溝を設けています。この溝をつくる手法をV字カットやV目地と呼んでいます。
V字カットした部分にはパテ材を埋め、ジョイントした所をフラットな状態にします。その後、塗装やクロス貼りなどの仕上げ処理を行っていきます。それぞれの詳細図で描いているジョイント部の補強金物などは、いろいろな所で使える収めでもあるので是非参考にしてください。
今回の事例では本天井と堀上天井が同じ色で仕上げる為にV字カット加工しましたが、異なる色や仕上材を変えたい場合には、V字カットの部分を底目地加工や本天井との間に2mm程度の段差を設ける考え方もあります。
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