大阪高島屋   2009.09
■サイズ■仕様
W1900×D1900×H600
図面参照
本体:t=1.6mmスチール曲げ加工焼付塗
フレーム:32mm×16mm スチールパイプ
焼付塗装
■備考
2020.02.10更新 

背景

あの頃は、有名百貨店の統合や買収が徐々に増え始めましたね。そんなとき関西のとある百貨店でも全館リニューアルを行う聞き及びました。 このリニューアル物件で、婦人のマタニティショップやキッズショップなどの実施設計を手掛けていました。 懐かしい!

作図説明

この作図事例は、商環境での吊りボーダーの詳細図です。 共用通路やエスカレーター付近の天井などにアクセントとして、良く計画されます。このタイプはビジュアルサイン用のドーナツ型ボーダーです。

外周の面には内部の照明で淡く光るように特殊な乳半色のシート(ターポリン)を用いています。

一般的にコルトンサインのようにサイン盤面には、乳半アクリが良く使われています。 しかし、曲線状の盤面では曲げ加工が必要となり収めも厄介です。またジョイント部からの光漏れも避けれないときがあります。

そこで、ターポリンという特殊なシートを採用しました。

このターポリンというシートは、耐久性能に優れ、丈夫で長持ちする特徴があります。 今回の作図事例のように円形状のボーダーには最適な素材といえます。

ここで、詳細図をお見せして説明を進めます。

内側の傾斜した面には、ボンデ鋼板を下地とし、そこにグラフィックシート貼りにします。

このグラッフィクについては、フロアの各エリアごとで、それぞれのパターンやカラーを変えて視覚的にも楽しめるようにしています。

構造的には、フードコートやカフェにあるメニューサインと良くにています。 基本フレームには32mm×16mmの角パイプ組で、傾斜面を除く天板と底板はスチールプレートをボルトとナットで固定しています。 (上記作図参照)

先にターポリンをテンションバーに取り付ける必要があったからです。 しかも底板には4mm厚のフラットバーを溶接してシートが通せるように隙間を設けました。

内部に取り付ける照明は、メンテナンスをしやすいようにと天板の一部を開口し、その蓋に取り付けています。

作図の注意点ては、 直径1860mmのスチール製ボーダーを吊るわけですから、かなりの重量になります。

そのため、吊りボルトの固定位置や本数には注意が必要です。 以下の作図は、11/4円となりますが、吊りパイプの位置が確認できます。

作図事例では天井スラブにアンカー止めをしたボルトにLアングルを固定した補強金物をベースを使って吊りこみしています。

ターポリンとは「ポリエステル繊維の織物」を「軟質な合成樹脂フィルム」でサンドしたビニール系素材です。 店舗の日除けテントやイベントの仮設テント・工事現場の養生シート等に使われておりますので、知らず知らずのうちに身のまわりでお見かけになられていることも多いと思います。

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