■サイズ | ■仕様 |
W1200×D600×H1000 図面参照 | 本体:木工化粧板仕上げ ケース天板・前板:t=8mmクリアガラス ケース無い固定棚:木工化粧板仕上げ+エクセーヌ貼り |
■備考 | |
2019.11.27更新 |
作図解説
文具雑貨用売場での対面ショーケースの詳細図です。 シンプルなフォルムですが、腰部のリブ状になっている意匠が特徴的なショーケースです。
ケース内には棚下照明付きの固定棚が一段あり、背面の引き違い扉から商品の出し入れが出来るような構造となっています。
腰の高さや内部の仕上げを調整すれば、食品売り場のショーケースとしても利用できる汎用性も持っています。
作図をする上で、一番長く時間を費やしたのがリブ材のピッチでした。 実は、正面と側面とでガラスの高さが違うことが理由です。バランスの良いピッチ取りが必要となります。
そして、機能的にケース内の高さを500mm程度確保する事が絶対条件でしたので、描いては検証する作業を何度も繰り返してようやくバランスの取れたピッチになりました。
作図ポイントとしては、基準になる高さとそのリブ材サイズを決める事です。
この事例では、正面図に赤色で表記した寸法が基準ラインとし、この間で均等になるように底目地サイズも含めてバランス調整をしました。(以下作図参照)
続いては、平面上でおさえておくべき2箇所の平面詳細図です。 ひとつはケースの前板と側板、そしてケース内照明の支柱になっている10mm×19mmのステンレス角パイプとの位置関係を明記しました。 以下作図で確認できます。
もうひとつは、前板ガラスとリブ材仕上げにしている側板との収めです。 全体的にリブ材間の底目地は20mmのデプスにしていますが、ケースの前板部だけは、ガラスをとの取り合いでデプスを10mmにしています。 こちらも以下作図で確認できます。
それではショーケース内部の断面図に移ります。各部分の納めを説明していきます。
ケースの手前には照明カバーと支柱を描いていますが、取り付け方法は少し考ええました。 ガラスの前板と側板が絡む狭い箇所なので、ビス固定が難しいのです。 そのため、補強パイプを取り付けて差し込む方法をとりました。
支柱のサイズより小さな9mm×9mmの補強用角パイプを支柱底面に長さ150mm程度を溶接しておきます。 側板には、同サイズ開口を設けて、そこに差し込む方法です。 (以下作図参照)
最後に、腰部の引き違い扉について。
下の引き出しは、上下に2枚の引き出しのように見えますが、実は、これ意匠であって、裏面も正面と同じようにリブ材仕上げにしたため、底目地加工だけ施しているのです。
後記
今回の事例のように、照明用支柱の角パイプがガラスだけでな側板の底目地とも関わることがあります。
意匠上での見え方も重要ですが、補強用パイプを差し込むスペースがもう少し大きければ、より安定させることができるので、側板の厚みを少なくも60mmぐらいがほしいところです。
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