真似るところは無いけれど参考にはなる事例

見てくれは素晴らしい大型三面鏡です。

きっと、結婚式場かドレスレンタル店で描いたというか、指示して描かせた図面です。

良〜く見てみると、おかしい点をを発見しました。(一見して貴方は分かりますか?)

内容はともかく、この事例には参考になる箇所もあります。

ですから、その納めは気にせず形状、両サイドのミラーの固定方法などを覚えるようにしてください。

それでは、以下の作図を読み取ってください!(15分)

■サイズ■仕様
W750×D40×H1800
その他図面参照
三面鏡 :木工下地 T5・クリアミラー貼 四方t4.5FB
(ピアノ蝶番取付け)
■備考
難易度:中級編/★★☆☆

作図解説

以下は、両サイドのミラーのみの断面詳細図となります。

上から順に読み取るようにしてください。

まず、上部には両サイドのミラーパネルを可動?させるステーが見えます。その右側には、ピアノ蝶番が確認出来ます。

それから下へ移ってもミラーと蝶番が続き、最後に固定金具であるフランス落としが確認出来ます。

この断面詳細図は、それぞれの箇所が明確に表現されていますので、非常に参考になると思います。

作図ポイントと間違い探し

さてここからが問題です。

可笑しなところは無かったですか?もう一度よく見てください。

それでは、答えを!

まず、可動式に見える両サイドのミラーですが、左にピアノ蝶番を中心にその可動が90度までと指示しています。

しかし、この再度ミラーは壁面のステーで固定されています。

だから、可動は出来ません。これが間違いの元でした。

仮に可動式にするなら、壁面の固定ステーとミラーバックに取り付けたステーを何らかの方法で脱着すれば可能かもしれません。

しかし、このミラーパネルには、下部にフランス落としまで付けられています。

もちろん、上に上げればミラーパネルは可動します。(あたりまえの話)

結局、あまり考えずに図面を描いた悪い例です。

上の部分詳細図は、よく見るとおかしいでしょ!

こんなややこしいことを考えるなら、いっそ固定にすれば良かったのに!って考えます。

ピアノ蝶番も要らないし、フランス落としだって必要なしになるんですから、全くもって反省ですね。

実際は、こんな考え方だと感じます。以下の付属金物を参照してください。

この事例では、以下の金物は付けないと思います。あくまでも考え方ということで理解願います。

まとめ

今回は良くない事例を紹介してしまいました。

私も、今の今まで知らなかったのです。図面はかなり前のもので物件すら知りません。

しかし、こんな図面を提出していたから、何処とは言いませんが、あるクラインから仕事が無くなったんだ。という記憶が蘇りました。

担当者は、すでに退職しました。

図面を描くということは重要なことです。生業としている我々にとって図面間違いは絶対にしてはなりません。

今回はお恥ずかしいところを見せてしまいました。しかし、これが現実です。

乱文お許しください。